16_「神経科学からモチベーションコントロールを学ぼう!」

こんにちは!

 

いやー、前回から2ヶ月も間が空いてしまいましたが、もう気付けば夏が到来!

と思いきや、なんだか最近は梅雨に逆戻り?の天気が続いていますね。

 

6月は一週間くらいで梅雨が明けて各地で40℃とか記録的な暑さとなり、今年の夏はどうなるのやらと思いましたが、今は逆に九州や東北での大雨災害が心配ですね。

 

 

さて、今回の本は少し今までと毛色が異なります。

 

先日、八木洋介先生のセミナーを視聴していたところ、私にとって全く馴染みのなかった言葉が耳に入ってきたのです。

(人事の役割を教えてくださった恩人、八木先生の話はこちら 

 

「人事として、今後は心理学だけでなく、脳科学を学ぶべきですね」

 

ん?脳科学??

 

八木先生のおすすめ図書をメモしながら、脳科学とはまた新しい分野だな、とワクワクしていた自分がいました。

(八木先生、いつも道筋を示してくださり、ありがとうございます!!!)

 

早速おすすめ図書を調べてみたものの、いきなり初心者が読むには難しそう・・ということで、まずはイラスト図解 脳とココロのしくみ入門いう本を読みました。

 

イラスト図解と書いてある通り、とても内容が明快でわかりやすかったのですが、体系的に学ぶ、というよりは、日常生活の謎を脳科学から紐解くといった趣旨でした。

(例えば、「どうして地図が読めないの?」「笑ってはいけない場面で笑ってしまう人」「ダメな男ばかりにハマってしまう」などなど)

 

これはこれで、最近よくメディアでも見かける「脳の学校」代表、脳科学医である加藤俊徳先生の本であり、脳科学に関連する他の著書も読んで深堀りした後、後日取り上げたいと思っています。

 

ただ、今回は、「脳科学」をキーワードに探していた際、たまたまkindleのセール50%OFFで見つけた本について、まとめたいと考えています。

 

16_「BRAIN DRIVEN パフォーマンスが高まる脳の状態とは」

 

本書は「神経科学」を扱っており、神経系の一部である「脳」の中でもよりミクロな細胞レベルにフォーカスを当てた分野であると私は理解しました。

(一方、「脳科学」は脳の中身を肉眼レベルで分類し、それぞれの機能に着目した学問なのかな・・と。実際はもっと複雑に分類されているかと思われます)

 

著者の青砥瑞人さんはなんとまだ30代で、日本ではまだまだ認知度の低い「神経科学」という学問をアメリカで習得し、人材教育に活かそうと奮闘されています。

 

私は脳科学神経科学に触れる中で、元来、人事の中で学んできた心理学よりも、より信憑性の高い内容だと感じ、率直に興味がわきました。

 

心理学では、実験的なアプローチが多く、「被験者に偏りがあるのでは?」とか、「結果の背景にはもっと複雑な条件が絡み合っているのでは?」とか、疑ってかかってしまうこともよくあります。

一方、脳科学では「脳にはこういう機能がある」と事実ベースで説明されるので、個人的には腹落ちしやすい内容だと感じました。

 

 

本書においては、多くのビジネスパーソンが抱える課題として3つのテーマ、「モチベーション」「ストレス」「クリエイティブ」について、神経科学の観点から解明されています。

 

その中でも特に私が人事として理解を深めたいと考えるテーマ「モチベーション」に関して、今回取り上げたいと思います。

 

 

いざ!神経科学ワールドへ★

 

 

 

その1.脳の重要な機能「メタ認知

 

まずモチベーションを捉える上で重要なキーワードが「メタ認知」です。

 

メタ認知は、「自分自身を、客観視、俯瞰視」した認知の状態である。

(本書 No.204/3863引用 ←例によってkindleのページ表記がわからない汗)

 

つまり、自分自身が何を考え、何を感じ、何者なのかを客観的に認知する。

「汝自身を知れ」ということですね。

 

なぜメタ認知が重要なのかと言えば、モチベーションを高める要因は人それぞれだからです!

 

そもそも他人と自分のモチベーションのあり方は、DNAレベルで異なり、体験による記憶が異なり、脳の配線が異なる限り、大きく異なる可能性が高いという点だ。

(本書No.329/3863 引用)

 

例えば、あなたと上司のモチベーションは一緒ですか?

 

きっと違いますよね。

 

ある人は仕事終わりのビールを楽しみに頑張るかもしれない。

ある人はかっこよい先輩から褒められるために頑張るかもしれない。

 

まずは、自分がどういう状態になればモチベーションが上がるのかを認知し、自分自身でコントロールしていく必要があるのです。

 

そして、メタ認知を高めるためには、自分自身に対し、「意識的に注意を向ける」ことが重要です。

 

脳は、情報を記憶する機能を持っていますが、注意の向かない情報は脳に残りません。

 

「Use it or Lose it」

私が本書で特に印象に残った言葉です。

日本語訳は「使われれば結びつき、使われなければ失う」。

これは私にとって怖くもあり、前向きになれる機能でもあります。

 

人間の脳には約1100億個の神経細胞があり、それぞれの神経細胞シナプスと呼ばれる構造体によって結びついているそうです。

神経細胞は使われるほど強く結びつき、使われないと刈り込みされてしまいます。

使わないシナプス保有するエネルギーは無駄遣いになるからです。

(刈り込み、という表現も少し恐ろしい)

 

あなたは普段から自分と対話したり、省みたりする習慣はありますか?

 

もし自分自身に注意を向けることをしなければ、メタ認知は進みません。

反対に、自分に向き合う頻度を上げれば、自分を知る機会が増えていきます。

 

メタ認知は何もモチベーションに限った話ではなく、自分のパフォーマンスを高め、成長するために必要な第一歩になります。

 

「今自分は何を感じ、どう考えて行動したのか」

ぜひ意識的に自分自身に注意を向ける習慣をつくっていきましょう。

(自分の感情を理解する方法は12冊目のこちら

 

 

その2.モチベーションを高めるにはまず生活リズムから

 

みなさんは、空腹時の方が集中力が高まり、モチベーションが上がったことはありませんか?

また、夜眠たくなってきたときにモチベーションが低くなり、

「もういいや、明日やろーっと」なんて、やるべきことを放り出すこともありますでしょうか?

 

それがなぜなのか?ということはあまり深く考えたことはありませんでしたが、いつもの行動を振り返ると、確かに、自分の生理的欲求(食欲や睡眠欲など)とモチベーションは関連していそうだと考えることができます。

 

神経科学の観点から、筆者は神経科学的欲求五段階説」を唱えており、その理由を解明しています。

 

本書No. 396/3863 引用「神経科学的欲求五段階説」

 

マズローの欲求五段階説は有名ですが、神経科学的というのは独特ですね。

 

まず、ピラミッドの下位の欲求は「先天DNA型」として、生まれた時から備わっている機能であり、強い神経回路が構築されているため、エネルギーをあまり使わない。

(通常は、自然に、「寝たい」、「なんか食べたい」などと思えますよね)

 

一方、ピラミッドの上位の欲求はもとから強く神経回路が結びついているわけではないため、欲求を満たすためには、かなりのエネルギーを要する。

よって、「後天学習型」と呼ばれる部分は、無意識的に選択されにくい。

(「あれを考えよう」「この勉強をしよう」と思うのは意識的な誘引が必要になりますね)

 

つまり、上位の機能よりも下位の機能の方がモチベーションが強く作用されるため、高次の情報処理や学習よりも、生存に必要なモチベーションが優先されやすいということです。

 

よって、「モチベーションがなんか上がらないなぁ・・」と感じた際は、まず自身の生理的欲求が満たされているか?を考え、体調やコンディションを整えることが先決の課題となるわけですね。

 

これは当たり前のようで、私にとってはちょっと新しい視点です。

例えば、部下や周囲の人のモチベーションが下がっていると感じたら、

 

「最近ちゃんと眠れてる?」

「ごはんはきちんと食べてる?」

 

などと声をかけてみて、まずは相手の体調を確認するのも手掛かりになるかもしれません。

 

 

その3.意識的なモチベーションの転用

 

さ・ら・に!!!

 

ここで終わらないのが神経科学。

 

無意識的に誘発される「おなかがすいた」「眠い」などの下位のモチベーションを高次の情報処理・学習に対するモチベーションに転用させちゃおう!という方法があるのです。

 

 

え?え?なんて?

(by ラッスンゴレライ)

 

という感じですよね。(?)

 

 

例えば、「おなかすいた」状態のときは、「なにか食べたい」というモチベーションが働いており、脳内には大量のドーパミンが作られている状態です。

 

モチベーションのベクトルはともあれ、脳内でドーパミンが作られている状態が現象として存在するので、その状態をうまく活用する

(本書引用 No.457/3863)

ということなのです!

 

ドーパミン神経伝達物質の1つで、人間が好奇心を持ったり、何かやってみたいと思ったりしているときに放出されやすい。これが集中力を高めたり、快感をもたらしてくれる。)

 

では、具体的にどうやるの?ということを説明します。

 

STEP1.ドーパミンが放出されていることに気付く

「あ、私は今、おなかが空いていて、何か食べたいという状態だな」と自分で認識する

 

STEP2.このドーパミンをどこに活用したいのか意識的に誘導する

「よし。これは集中力が高まっているチャンスだ。この仕事を終わらせてしまおう!」

 

こんな感じでしょうか。

ここで、その2.冒頭の疑問を解明することができますね。

空腹状態のドーパミンを自分の意図した対象にうまくシフトすれば、集中力の高まりが期待できるのです。

 

そして、さらに・さらに・さらに!!!

(しつこいですね)

 

より高度な技ですが、このドーパミンを自ら作り出す方法も紹介されています。

つまり、自ら「やる気スイッチ」をつくり、自分で押すのです。

 

あなたがお気に入りの名言や、本や漫画の一節、ドラマやアニメのシーン、音楽などを、実際に見聞きしたり、脳内でそのお気に入りの言葉をつぶやいたり、映像を頭に思い描いたりすることで、あなたのモチベーションを高めることができる

 

というものです。

 

よく、スポーツ選手がお気に入りの音楽を聴いてモチベーションを高めているという話を聞きますよね。

 

 

あなたは自分のやる気スイッチを知っていますか?

 

まずは、自分の感覚や感情を大切にし(メタ認知)、どのような題材だろうと、自分の高まるモチベータ(やる気スイッチ)を探していきましょう!

 

 

 

さらにさらにー!!

 

といきたいところですが、そろそろ止まらなくなりそうですので、今回はここまでにしようと思います。

 

本書を読んで、少し専門的な難しい表現も多々ありましたが、脳の仕組みを知ることで、今までは感覚的に動いていたことが、より意識的に行動できるようになると感じました。

 

本投稿ではほんの一部しかまとめることができませんでしたが、本書は専門的ながらも、日常生活において実用しやすいヒントや具体的な行動例がたくさん詰まっています。

 

モチベーションだけでなく、ストレスやクリエイティブに関しても興味のある方は、ぜひ神経科学ワールド、ひも解いてみてください。

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

アディショナルタイム

今日は私の癒しのバジーちゃんを紹介します。(バジル)

 

 

ピザの匂いがして可愛いですよ~

 

 

15_「今こそ自分のキャリアに向き合ってみませんか?」

お疲れ様です!!

 

GW終わっちゃいましたねー

GW初日に友人の結婚式で大阪に行ったのですが、めちゃめちゃ新幹線混んでいて席に座れず、通路で1時間強立ちぼうけ・・

完全になめてました・・

 

海外への扉も徐々に開かれ、そろそろ本格的にwithコロナに向けて、世界は歩み始めそうですね。

 

 

はい、前段は短くして今回は15冊目。

突然ですが、みなさんの会社では、どんなキャリア形成の支援が行われていますでしょうか?

 

節目のキャリア研修

社内公募制度

セルフキャリアドック

キャリア面談

 

などなど、徐々に各社の取り組みが増えていると感じます。

 

今現在、日本の労働人口は減少の一途をたどっており、国としてはなんとか労働者を増やし、国際的な競争力も高めたいという難題がある。

企業としても、多様な人材をマネジメントしなければならなくなり、生産性を高めるために四苦八苦している。

個人にとっては、終身雇用の崩壊、VUCA、人生100年時代など、混沌とした不確実な世の中に翻弄され、「自分はどのように生きていくのか」キャリア迷子となっている。

 

そんな中で、あらゆる事情を抱えた一人一人のキャリアに向き合うことの重要性が、国、企業、個人、全方位で高まっているのではないかと思います。

 

 

当社も外資系企業といえど、多分に漏れず、近年はキャリア支援を拡大していく方向であり、上司から「このセミナー受講してください」と勧められたセミナーのテーマが、今回の本にもつながっていく「プロティアン・キャリア」でした。

 

セミナーを聞いている最中に、これはまさに当社が目指す方向性と一致している!と感じ、そのときの講師が紹介していた本を購入しました。

(今度はきちんと購入しました笑)

 

第10冊目のように黄色の明るいカバーに纏われた本ですね。

 

15_「新しいキャリアの見つけ方」

 

私がキャリアコンサルトの資格を取って丸一年が経ちました・・

それからキャリアの学問に触れることなく、試験のために押し込んだ知識もみるみると頭から消えていき、そろそろやばい!とちょうど思っていた矢先でした。

(復習する機会を与えてくださった上司に感謝!)

 

みなさんは「プロティアン・キャリア」を聞いたことがありましたでしょうか?

 

私はいつしかの東洋経済で「プロティアン・キャリア」が特集されており、なるほど、これからはキャリアもダイバシティな時代になるのか~と感銘したことを覚えています。

 

ということで、まずはプロティアン・キャリアの理解を深めていきましょう!

 

 

その1.プロティアン・キャリアとは何か?

 

プロティアン・キャリアの定義は様々ですが、一般社団法人プロティアン・キャリア協会のHPより抜粋させていただきます。

 

『プロティアン・キャリア』とは、1976年にボストン大学経営大学院のダグラス・ホール教授が提唱したキャリア理論。『プロティアン』とは、ギリシア神話に登場する自分の意思で自由自在に姿を変えることができるプロテウスの神。社会や環境の変化に適応しながら、柔軟に仕事や働き方を変えていく変幻自在なキャリアを意味する。

(一般社団法人プロティアン・キャリア協会HP https://protean-career.or.jp/

 

これまたアメリカでの提唱は40年以上も前のこと。

当時、アメリカでも終身雇用の崩壊とともに広がった概念だったようです。

つくづく、日本は先進国と言えるのか甚だ疑問です・・

 

それはさておき。

 

従来は多くの人が1つの会社の中でキャリアを築いていきました。

キャリアアップといえば、役職や給与が上がることを示し、熾烈な競争もあったことでしょう。

 

しかし、これからは1つの組織にとらわれず、自らの成長や満足のために、変幻自在にキャリアを築いていく、そんな時代です。

 

 

もう少しプロティアン・キャリアの理解を深めるため、次の表をご覧ください。

(ダグラス・ホール氏の著書から引用され、よく目にする比較表です)

 

本書P60 図B:従来型キャリアとプロティアン・キャリアの比較

 

もう極端に言ってしまえば、他人からの評価は気にせず、自分自身が幸せと感じながら生きられるように(心理的成功)、自分が満足できる道を自由自在に作っていこう!という話ですね!

 

先日たまたま見ていた「僕の姉ちゃん」というドラマで、姉ちゃん演じる黒木華が、「どうしたら出世できるの?」と問うた弟に対し、こんな風に諭していました。

 

「大丈夫。君はもう出世している。この世に生まれた時点で。

 人はみな社長のようなもの。」

 

まさにこれだ!と思いました。

(何か悩んだときに、このドラマの姉ちゃん、私も欲しいです・・笑)

 

誰かに決められた道を歩くのではなく、自らオーナーシップを持ち、自分にとって価値のある幸せを掴むために突き進んでいきたいですね!

 

でも企業の人事担当からしたら、「キャリア自律は良いけど、離職されたら困るなぁ・・」と考えてしまいますよね。

(キャリア自律:働く個人が自ら主体的にキャリア形成に取り組んでいる状態)

 

 

安心してください!!

(はいてます!by とにかく明るい安村

 

 

「キャリア自律」と「転職意向」は無相関であり、キャリア自律が高い人は、エンゲージメントやパフォーマンスなども高いという調査結果があります。

 

パーソル総合研究所「従業員のキャリア自律に関する定量調査」

(パーソル総合研究所HPより引用

https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/data/career_self-reliance.html

 

確かに、キャリアを考えた結果、「この会社では実現できない!」と辞めてしまう方もいるかもしれませんが、それは会社との方向性が異なっていたということで、長期的にはその人のパフォーマンスは下がっていた可能性があります。

 

つまり、社員と組織の方向性が一致していることがより重要になってくると改めて感じました。

これは採用段階でお互い確認したり、日々のマネジメントの中で上司は部下のキャリア志向をヒアリングし、支援していくことが必要ですね。

 

それでは、自分の理想のキャリアを形成するために、個人としてはどんなことをしていけばよいのでしょうか?

 

 

その2.プロティアン・キャリア資本

 

プロティアン・キャリアを実現するためには、まず第一に、自己理解が必要ですよね。自分は何が得意で、何が好きで、何がしたいのか。わからないうちは、進むべき方向が選択できないと思います。

 

そこで、企業の強みを分析するマーケティングのように、自分を1つの企業と見立てて、まずは自分の特徴を棚卸しするという手法が、本書で紹介されています!

 

マーケティング手法を転用する考え方は、9冊目の「苦しかったときの話をしようか」でも、紹介されていました。

 

企業を経営していくことと自分の人生を生きていくことは、何か通ずるところがあるんでしょうかね。

(遠い目)

 

 

さて、企業の経営的な資本とは何でしょう?

 

 

 

「人」「もの」「金」「情報」「時間」ですね。

 

これを「自分」に置き換えてみると、次の図のようになります。

 

 

本書P95 プロティアン・キャリア資本

 

上記の5つの資本を「プロティアン・キャリア資本」と呼びます。

詳しくみていきましょう。

 

①「もの」→知識/経験(ビジネス資本)

これはビジネスにおける知識や経験のことです。

プロティアン・キャリアでは「ポータブルスキル」が重要視されています。

 

その会社のその職種でしか活かせないような狭い領域でのスキルではなく、どんな業界や職種でも通用する基本的なスキルを指します。

(課題を発見する、計画を立てる、実行するなど)

 

まさにポータブル(持ち運び可能)なスキルというわけです。

 

このスキルを磨いておくことで、変化に適応することができるようになります。

 

②「人」→人的ネットワーク(社会関係資本

仕事は人との関係性の中から生まれるものであり、社内外のネットワークや資格取得のコミュニティなど、あらゆる人とのつながりもあなたの重要なキャリア資本となります。

 

プロティアンにおける社会関係資本には2つの種類があります。

◆結束型:同じ価値観を持ち、自分が幸せを感じるために必要なネットワーク

(家族、地元の友達、同級生など)

◆橋渡し型:ジャンルを超えたゆるやかな人間関係

SNSのコミュニティ、趣味の仲間など)

 

今やTwitterFacebookなどあらゆるSNSで自発的につながりを広げていくことが可能ですよね。

私も目下話題中のTwitterを久しぶりに再開し、経営者や人事界隈の方々とコネクションを持っていきたいと考えています。

 

③「金」→貯金/資産(経済資本)

これはわかりやすいですが、自分や家族の収入・貯蓄などのマネー資産を示します。

 

私の友人で大手IT会社に勤めているキャリアウーマンがいまして、以前、こんなことを口にしていました。

 

「私は将来の選択肢を増やすためにお金を稼ぎたいんだ」

 

今お金がそんなに必要なわけではないけども、いざ、何かしたい!と思い起こしたときに、お金を理由に諦めるのはもったいないですよね。

この友人の言葉には、なるほど・・!と納得しました。

 

お金の増やし方も多様化しています。

会社の給料以外にも、副業兼業、節約、NISA/IDECO株式投資、不動産、宝くじ(?)などなど。

将来計画に必要なお金を計算するとともに、選択肢を広げるためにも、低金利の銀行貯蓄だけで満足せずに行動を起こしたいですね。

 

④「時間」

誰にでも平等に与えられている時間を「どんなことにどれだけ使うか」といった、時間の使い方も重要だということは自明ですよね。

 

よく芸能人の紹介などのバラエティー番組で用いられるこんな円グラフを作り、まずは自分の現状を振り返ってみてはいかがでしょうか?

 

あめ子さんの1日のスケジュール

 

あれ?・・・

私、おやつの時間多くない?

 

と気が付けば、その時間を自己投資の時間に変えよう!と改めることができますよね。

(実際の自分のスケジュールを作成しようと思いましたが、今やインスタの写真の背景から居場所を特定される時代なのでやめておきました)

 

⑤「情報」

従来は「いかに情報を持っているか」ということに価値がありましたが、なんでもインターネットで調べられる現社会においては、「いかに活用されるか」によって情報の価値が決まります。

 

自分が得られた情報をアウトプットし、相手がどう反応するかを観察することで、その情報がどんな人に有用なのか否かを判断することができます。

 

私のこのブログはまだまだ反応を得られるレベルではありませんが、誰かにとって有用な情報になるよう、質を高めていきたいです。

 

 

以上、まずは自分のプロティアン・キャリア資本を棚卸し、自分の理想のキャリアに向けて、資本を活用したり、拡大したりと戦略立てて取り組んでいきます。

 

そして、自分のアイデンティティを社会に適応させていくことで、それがあなたのキャリアになります。

つまり、次のような方程式が考えられます。

 

******************************************************************

自分のやりたいこと&得意なこと(アイデンティティ

×

社会が求めていること&お金になること(アダプタビリティ)

心理的成功

 

(本書P135 引用)

******************************************************************

 

あなたなら、この方程式の変数に、どんな値を代入できるでしょうか?

(急に数学的!)

 

 

最後に、本書で一番印象に残った文章を記録させてください。

 

プロティアン・キャリアでは、キャリアプランは永遠に完成しないもの、常にアップデートしていく”永遠のβ版”だと考えています。

(本書P37 引用)

 

常に修正しながら精度を上げていく。

これこそが「変幻自在」のプロティアン・キャリアだと。

 

これを聞いて、パスカルのパンセを思い出しました。

完全なものなど存在しない。

常に物事や状況は変わっていく。だからこそ考え続けないといけない。

(パンセの著書も未完で終わっていたそうです)

 

「自分はこのままでよいのか?」

と悩んでいるあなた!

ぜひプロティアン・キャリアを学び、自分にとって心理的成功とは何か?

考えていきましょう!!

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

アディショナルタイム

GW初日の結婚式場が天守閣の目の前で素敵なロケーションでした!

ライトアップキレイです!

 

 

今日、鹿児島で梅雨入りが発表されていました。

今年の梅雨は早いですね。それでは。

 

 

14_「マネージャーにはデータを持って戦わせよ!」

こんにちはー!

もう春ですね!今週は西の方から続々と桜の満開宣言が発出されています。

春は花粉と、強風と、1日の気温差が激しいため何を着たらよいのかわからない、というのが難点ですが、なんだか気持ちはワクワクする季節ですよね。

 

もうすぐこのブログを開始してから2年が経ちます。

当初想定していたよりもスロースピードではありますが、着実に積み上げていきたいですね。

安田財閥の祖である安田善次郎も、豊臣秀吉のように、階段を跳び越すことなく、一歩一歩着実に進んでいくことで最終的に事を成すといった意を示しています)

 

 

さて、今年3冊目はまたまた教育業者からいただいた本です。

特にセミナーなどに参加したわけではないのですが、営業担当の方のご厚意で送っていただきました。(ありがとうございます!!)

 

今まさに数多くの企業で躍起になって取り組んでいるデータ活用。

特に人事では、あらゆるサーベイを実施していますよね。

従業員満足サーベイ、エンゲージメントサーベイ、360度サーベイ、パルスサーベイ・・

もはやデータ無しには語れない現代に、まさに求められている内容と思います。

 

組織開発といえばこの先生。立教大の中原淳教授によって編まれた著書です。

 

14_「サーベイ・フィードバック入門」

 

人事以外の方は、おそらくサーベイを受ける側だと思いますが、どのように感じていますか?

 

先日、高校以来通っている美容院でいつもカットしてくださる方が、こんなことを話していました。

「最近、会社からのアンケートが増えたのよね。アンケートアンケートうるさいなぁって。こっちはお客様優先だから、そんなすぐに返せないんだよね~。」

 

これが多くの方の本音ではないでしょうか。

 

もちろん誠意をもって回答してくださる方もいますが、目の前の業務で忙しい中、回答した結果がどうなるかわからないようなサーベイを受けるのは、多くの人にとって煩わしいものになりかねないと思います。

頻繁に実施されるなら殊更です。

 

このサーベイが、組織にとって利益をもたらすものへと転ずるために、必要なプロセスとなるのが、本書のタイトル「サーベイ・フィードバック」です。

 

サーベイ・フィードバック」とは、

サーベイ(組織調査)で得られた「データ」を適切に現場に届け(フィードバックし)、現場の変化・職場の改善を導く技術のことです。

(本書P7引用)

 

人事としてサーベイに取り組む方は必ず習得しておくべき内容であり、かつ、サーベイ・フィードバックを行う主語は現場のマネージャーです。

 

確かに、人事は現場の変革をサポートすることはできても、現場のメンバーまでマネジメントすることはできません。

 

サーベイを企画する立場の方、

サーベイ結果を受けて現場メンバーにフィードバックする立場の方、

一緒にノウハウを学んでいきましょう!

 

 

その1.効果的なサーベイ・フィードバックのプロセス

 

サーベイ・フィードバックは下記図の通り、3つのステップを踏みます。

 

f:id:odmik:20220326212900p:plain

本書P28 図1-2 サーベイ・フィードバックの概念図 引用

 

見える化

見える化」は実際にサーベイを実施し、組織の状態を可視化するフェーズです。

このフェーズでは、どんなサーベイを選ぶのか、いかにデータの質を高め、どのようにより多くのメンバーから真剣な回答を得るか、などのポイントがあります。

しかし、サーベイを実施しただけで満足していては、現場の変化にはつながりません。

次のフェーズが重要です。

 

②ガチ対話

「ガチ対話」では、「見える化」によって示された組織課題に対し、メンバーそれぞれが向き合い、その解決を目指して話し合うフェーズです。

 

私がなるほど!と腹落ちしたのが、インプットとアウトプットの間にあるスループット(throughput)」の概念です。

 

スループットとは、「人々の解釈・意味付け・それに基づく行動」を指します。

 

つまり、サーベイ結果のデータをメンバーに提示(インプット)したからといって、すぐに組織が変わる(アウトプット)わけではなく、その間に、現場のメンバーがそのデータを見て考えた解釈(スループット)の段階が必要ということです。

図で表すと下記のとおりです。

f:id:odmik:20220327164640p:plain

本書P55 図1-13「データだけでは組織は変わらない」を参考に編集

 

データを見ただけでは、「へぇ~、そうなんだ」というだけで終わってしまう可能性がありますが、メンバーそれぞれが自分ごととして捉えて、「このデータはこういうことを表しているね」「これは問題だね」などと解釈をして、初めて変革につながります。

 

このスループット、日々の生活に関しても同様に重要だと感じました。

例えば、データといえば、ここ2年の間、毎日のようにニュースで見かけるコロナ感染者数の数値。

単に「本日の東京の感染者数は2000人でした」と聞き、「へぇ~」だけで終わってしまっては何も動きませんが、「そうか。先週よりも増えてきたからより一層注意しないといけないな」と解釈すれば、食事会を延期したり、在宅勤務に変更したり、と行動に移せますよね。

 

つい見落としがちなスループットですが、サーベイ結果を現場の変革につなげるための重要なフェーズとなります。

 

③未来づくり

最後のフェーズ「未来づくり」では、データの解釈を踏まえたうえで、今後自分たちの職場では何を目指していくのか話し合い、アクションプランを作成します。

よく研修の最後にも登場するアクションプラン。

これは書いて満足してしまうことが多々あるのですが、作成後のフォローが重要だとつくづく感じます。

定期ミーティングのたびにリマインドしたり、日々の職場の中でお互いに声をかけあうなど、理想の職場に向けた行動の継続が成功の秘訣だと思います。

そのためには、やはり全員が納得するような未来づくりが必須ですね。

 

 

以上、3つのプロセスを確実に進めていくことで、現場の人々もサーベイを前向きに受けていただけるようになり、職場も改善していく、という好循環を目指せるはずです!

 

じゃあそれぞれ具体的にどうやって進めればよいの?と思われた方は、本書をぜひご参考くださいませ。

 

 

その2.組織変革の各種理論

 

本書では、サーベイ・フィードバックが組織変革につながるために、いくつかの理論が紹介されています。サーベイ・フィードバックに限らず応用できる知識と思いますので、記録させてください!

 

①コレクション効果

データの秘める意外な効果。

これは本書でも盲点と表現されていますが、確かにそうだなと私も首肯しました。

 

どういう効果かというと、サーベイによって職場・集団に「質問」を投げかけ、データを集めるという行為自体が、「人々が行動を変えるためのエナジー」を内包しているということです。

・・・デービッド・A・ナドラー

(本書P79引用)

 

例えば、「あなたは会社のビジョンを理解していますか?」という設問があれば、会社からは「当社のビジョンを理解してほしい」というメッセージを暗に伝えることができ、サーベイを受けた社員は「あれ、どんなビジョンだっけ?後で上司に確認してみよう。」などと、自ら振り返ることをするかもしれません。

 

要するに、人々に提示された質問項目自体が「その組織において、何が望ましい行動で、何が望ましくない行動なのか」を潜在的に示す機能がありそれにまつわるデータを集める(コレクションすること)で、社員に対して「あるメッセージ」を伝え、「人々の行動を変える原動力」になりうるということです。

 

サーベイを作成する際は、会社にとって望ましい状態を意識して設問を選択する必要がありますね。

 

現状維持バイアス・リンゲルマン効果

何か変えようとすると、「今のままがよいではないか」「なんでそんなことするのか」と変化を嫌い、現状維持を死守する人たち。

彼らは「何かを変化させることによって得られるメリット」よりも「現状を維持することによるメリット」を高く見積もってしまうバイアスに囚われています。

これはどんな組織でも必ず発生する厄介な敵ではないでしょうか。

 

この人たちにはどんなに積極的にアプローチしても、暖簾に腕押しとなるケースがほとんどです。

 

さらに悪いことに、集団の人数が増えれば増えるほどメンバー1人あたりが供出する努力量が減っていくという「リンゲルマン効果」があります。(ドイツの心理学者、リンゲルマンの名前を取ってそう呼ばれる)

(本書P48-49引用)

 

リンゲルマンの綱引き実験が面白いので紹介します。

(文字ばかりだと飽きてくるので・・)

 

1人で綱引きした場合の力を100%とすると、2人では93%、3人では85%と1人あたりの努力量は徐々に減っていき、8人の場合はどのくらいになると思いますか?

 

 

f:id:odmik:20220402162531p:plain

8人で綱引きしたら1人あたりの努力量はどうなる?

 

 

 

 

 

正解は「49%」です!!

なんと本来の力より半分も手抜きしてしまうのです!

 

このような現状維持バイアス、社会的手抜きなどの反発勢力に打ち勝つためにはどうしたらよいのか?

 

そこで武器の1つとなるのが、データなのです!

 

組織の現状を可視化した客観的なデータを用いて、「変化することの必要性」を示すことが、風穴を開ける一手になるかもしれません。

 

私も前職で新しいグローバル人材教育を提案したところ、現場のマネージャーから「こんなの辞めようよ、無駄だから」と言われたことが、今でも強く心に残っています。

 

やはりどんなにこちらが必要だと思っても、現場の人には受け入れられないケースがありますが、客観的なデータを示せたら少しは変わったのかな、と今では思います。

 

 

日々、自部門のマネジメントに四苦八苦しているマネージャーの皆様。

何の武器もなしにメンバーと対峙していませんか?

サーベイ結果の客観的なデータを武器にして職場を変えていきましょう!

 

 

 

 

本書では柔らかい字体を使って、図や絵を駆使しながらわかりやすく表現されています。終盤にある企業の実践事例も参考になりました。

 

研修も同様、サーベイもやりっぱなしにならないように、組織変革につながる手立てを講じていきたいと思います。

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

アディショナルタイム

まだまだ勉強不足で表面的なものの見方しかできていないと感じます・・・

そんな自分が悔しいです。。。

でも私らしく、地道にコツコツ努力していきたいです!

頑張るぞ~!!

 

13_「業績向上のカギはエンゲージメントにあり!」

みなさんお元気ですかー?

 

今年の冬は本当に寒いですね。

首都圏でも2回ほど雪が降りました。

が、来週には15℃を超えて春の訪れを感じることができそうです!

 

そして北京のオリンピックが本日閉幕を迎えます。

いつもそうですが、始まったらあっという間ですね。

選手たちが泣き笑いしているのを見ると、必死に努力し続けた人だけが体感できる経験だなぁとしみじみ思います。

 

 

さて、オリンピックを見て沢山の刺激を受けたところで、13冊目のブログ更新を進めていきたいと思います!

 

本日の著書は、弊社のエンゲージメントサーベイを依頼したヒューマネージ社から無料で郵送されてきた本についてです。

(実は同社のセミナーに参加し、その特典でも送付いただいたので、会社に2冊届きました・・!会社用に1冊置いて、自分用に1冊持って帰りました。なんだか得した気分です。)

 

しかし実際はお金を出してでも買って読むべき内容が詰まっており、人事の仕事とはまさに組織や個人の「エンゲージメント」を高めることなのでは?と、私にとってまた新たな考えをもたらしてくれました。

 

こちらの本です。

 

13_「人事のためのジョブ・クラフティング入門」

 

「エンゲージメント」はすでに広く普及していると思いますが、「ジョブ・クラフティング」という言葉は初めて聞くという方も多いのではないでしょうか。

 

実は私も、昨年、ストレスチェックを実施する際に、エンゲージメントサーベイもセットでできると提案され、その中で社員の「ジョブ・クラフティング」を測る設問があるとわかり、初めてその概念に触れました。

 

しかし、米イェール大学経営大学院のエイミー・レズネスキー准教授とミシガン大学のジェーン・E・ダットン教授がジョブクラフティング理論を提唱したのは2001年のことです。

 

なんと来日するのが遅いことでしょう。

 

新しい研究や概念などがアメリカで生まれ、日本に渡ってくるまで20年もかかるのですね・・

 

人事分野に限らないことですが、それでは日本が世界から置いていかれるのも無理がない・・

 

と、嘆いても仕方がないので、この概念を日本で研究・翻訳し、紹介してくださった方々に感謝してありがたく活用させていただきたいと思います。

 

 

ジョブ・クラフティングは次のように定義されています。

 

「個人が仕事のタスクや関係性の境界線に物理的・認知的な変化を与えること」

わかりやすく言うと、

「働いている人自身が仕事に対して変化を加えること」

つまり、

仕事を「手づくりする(Crafting)」=仕事を「自ら創意工夫し変化させる」ことを意味します。

(本書P21引用)

 

みなさんもきっと普段の仕事の中でジョブクラフティングしていると思います!

 

例えば、

「この資料はこうした方が見やすくなるな!」と資料を改善したり、

「このやり方にすればミスが少なくなるな!」と業務の進め方を変えたり、

与えられた仕事を指示通りこなすのではなく、自ら考えて創意工夫することが、ジョブクラフティングです。

 

そして、このジョブクラフティングがエンゲージメントを高めるカギとなるのです!

 

さらに、エンゲージメントが業績向上につながっていく!!!

 

これは人事として学ばないわけにはいかない分野です。

 

 

ということで、業績向上のキーとなる「エンゲージメント」および「ジョブクラフティング」の2つについてまとめていきたいと思います。

 

 

その1.エンゲージメントとは?

 

まずはエンゲージメントが注目されるようになった背景をおさらいします。

 

<「働く人」に対する捉え方の変遷>

1980年頃までの日本では、高度経済成長を迎え、とにかく作れば売れる時代。

働く人材は「人的資源」として捉えられていました。他の人よりも多くの業務を早くこなすような人が優れた社員として考えられていました。

 

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(24時間戦士が求められる時代)

 

ところが、バブル崩壊後、燃費効率の高い人だけ集めても企業の競争力は向上せず、厳しい環境下、仕事の難易度が上がる中では、より柔軟性を持ち、自主的に働く人材が求められるようになりました。

そして、働く人材は「資本」として捉えられ、会社としての投資(会社の支援や育成など)が少なくても自主的に動いて高い成果を上げられる人材が優秀と認識されるようになります。

 

ただ、それぞれの企業で理想の人材モデルに合ったハイパフォーマーを採用しようとしても、条件に当てはまる人材がそれほど多く存在するわけでもなく、また、同じような人ばかりが集まった多様性のない組織になってしまいます。

 

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(ハイパフォーマーが求められる時代)

 

そこで、ひとつの理想モデルに合わせようとするのではなく、社員一人一人が持つ能力やスキルを見出し、活用することで企業の競争力を高めようとしていく「タレントマネジメント」が重視されるようになりました。

 

エンゲージメントは、いかに社員それぞれの能力を十分に発揮するのかを考えていくタレントマネジメントの方向性と一致し、急速に広まっていきました。

 

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(多様性を活かす時代)

 

 

みなさんは何かにのめり込んで、時間も忘れるほど熱中した経験はありませんか?

 

それがまさにエンゲージメントの高い状態です。

 

エンゲージメントは様々な定義がありますが、「この仕事は楽しい!」「この職場は成長できる環境だ!」などのような内的報酬を強く感じながら自身の仕事にのめり込んでいる状態を指します。

 

エンゲージメントが高い状態では、生産性が上がることは容易に想像できますよね。

実際、エンゲージメントの高い水準を維持している企業は、エンゲージメントが低水準の企業と比べて、1年後の営業利益率が3倍になるという調査結果があります。

 

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企業の営業利益率とエンゲージメントの関係(タワーズワトソン,2012)

 

これは私が追い求めていた「利益を生み出す人事」として取り組むべきキーワードであると確信しました。

 

ただ、これはエンゲージメントの触れる文書では必ず取り上げられるのですが、米ギャラップ社のエンゲージメント調査によると、日本はエンゲージメントの高い「熱意あふれる社員」がたった6%しかおらず、調査した139ヶ国中132位という結果でした・・

 

これではますます日本の生産性は低くなり、世界から置いて行かれてしまいます。

 

喫緊の課題ですね!!

 

 

それでは、エンゲージメントを高めるためにはどうしたらよいのか、ということを考えるにあたって、まずはエンゲージメントの構造を理解する必要があります。

 

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本書P12 図1 ワークエンゲージメントモデル 引用


上記の図からわかる通り、ワークエンゲージメントには主に4つの要素(組織資源、組織風土、ジョブ・クラフティング、ジョブ・エンゲージメントタイプ)が影響していますが、これまでのエンゲージメント向上施策は組織改善のアプローチが中心でした。

 

確かに、各社エンゲージメントを高めるために、社員の待遇や職場環境の改善、イベントで士気やチームワークを向上させる、といった対応を取られていたように感じます。

 

しかし、ワークエンゲージメントを高めるためには、会社・組織の改善だけでなく、「個人」に対してもアプローチを行い、エンプロイー・エンゲージメントとジョブ・エンゲージメントの施策を両輪で進めていく必要があります。

 

そこで、ジョブ・エンゲージメント向上のカギになるのが「ジョブ・クラフティング」ということです!

 

 

続いて、本題の「ジョブ・クラフティング」について説明します。

 

 

その2.ジョブ・クラフティングとは?

 

ジョブ・クラフティングは先述した通り、「仕事を自ら創意工夫し変化させること」を意味しています。

 

自分で考える機会が奪われ、マニュアルや上司の指示通りに仕事をするだけでは、本来、仕事から得られる楽しみ・喜びを見出すことは難しいと考えられます。

 

しかし、つまらない仕事を自ら工夫し面白くするという力を開発できれば、自らエンゲージメントを高め、業績向上にもつながります。

 

 

ジョブクラフティングには3種類の方法があります。

(以下、本書P119-引用)

 

①プロセスのクラフティング

仕事自体のやり方を自分で工夫する

(資料の改善、業務効率化、データを分析して営業活動に活かす、など)

 

②関係のクラフティング

目的や利害を越えて、お互いにメリットを交換し合える関係として、上司や部下、取引先との関係を構築する

(顧客の危機を救い、信頼関係を構築。新人に先輩の手伝いをさせるだけでなく、一戦力として仕事を任せ、ヨコの関係を築く。など)

 

③意味のクラフティング

目の前の仕事の意味や意義を見出す

(今の仕事は社会問題を解決する一手になる、この仕事を乗り越えることで自分のキャリアの転機になる、などと自分の仕事の意味を再認識する)

 

上記のように、仕事のやり方、人との関わり方、仕事に対する考え方をそれぞれ自発的に変えていくことで、エンゲージメントが高まり、やりがいを感じながら働けるようになります。

 

 

その3.エンゲージメントを高めていく人事施策

 

最後に、人事としてどのように社員のエンゲージメントを高めていけばよいのか、考えていきたいと思います。

 

本書では、以下のように、採用から定着まで、一貫してエンゲージメントの視点を導入することが提案されています。

 

<採用段階>

・ジョブ・クラフティングができる人材を採用する

・組織風土に合った人材を採用する

 

<人材育成>

・リーダーがOJTの中で部下のジョブ・クラフティングへの意識を強化させる

 (例えば、単に指示をするのではなく、自ら創意工夫するように促したり、

  仕事の意味や自分の役割を考えさせるような問いかけをしたりするなど)

 

<組織制度の開発>

・ジョブ・エンゲージメントタイプに応じた人材配置を実施する

(今回は説明を省きましたが、ジョブ・エンゲージメントタイプとは、個人がのめり込みやすい仕事を4つのタイプに分けたもの)

 

・「トータルリウォーズ」の考え方による報酬制度を導入する

トータルリウォーズは、私自身初めて知った概念でしたので、以下に説明したいと思います。

 

トータルリウォーズは、内的報酬と外的報酬の両方によってエンゲージメントを高める報酬制度の考え方です。

(本書 P195引用)

 

トータルリウォーズの考え方に基づいた報酬制度では、給与や昇格などの外的報酬だけではなく、就業環境の整備(在宅勤務の可否や有給休暇の取得水準など)や、個々の仕事へのニーズ充足(海外で経験を積みたい、この仕事がしたい)などの、内的報酬も報酬の一部として捉え、これらのすべてをトータルで設計していきます。

 

確かに、外的報酬だけでは一時的なモチベーションの向上だけで終わってしまう衛生要因として捉えられていますが、トータルリウォーズの報酬制度にすれば、従来の給与制度までもエンゲージメントを高める一手になりそうだと感じました!

 

「大人の組織」をつくる

この考え方は私にとって前職と現職の会社を比較し、妙に納得する内容でしたので、ぜひ紹介させてください。

 

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本書P241 図1 2軸で捉える組織の発達段階 引用

 

上の図は、組織にも発達段階があり、ルールの有無・成果責任が問われるかどうかの2軸の基準に沿って4つに分けたものです。

 

右上の大人の組織では、ルールではなく、一人一人が自分の判断で動くことができますので、細かい取り決めが不要です。

(一方、小学生などの子供は細かいルールがないと混乱が起こります)

 

また、大人の組織は、常に成果責任を意識し、積極的な貢献をします。

(一方、日本の大学生は単に仲良し集団で成果責任を考えていません)

 

この「大人の組織」であってこそ、エンゲージメントを促進することができます。

 

みなさんの会社はどうでしょうか?

大人の組織になっているでしょうか・・?

 

私は前職は日本企業、現職は外資企業で、組織風土が全く異なると感じていました。前職は言うならば小学生のような組織、現職は大人の組織に近いと感じます・・

 

現職では、「自己責任」といった風土です。

会社は細かく指示したり強制したりしませんし、研修なども必要最低限です。

 

前職のように、会社がすべてフォローしてくれるといった、おんぶにだっこのような関係性は確かに社員にとったら楽に感じますが、それでは社員の自主的な行動を抑制してしまいかねないと気付きました。

 

今後は大人の組織をつくっていくべく、人事としての在り方を考えていきたいと思いました。

 

 

 

ということで、今回はエンゲージメントについてまとめてきました。

 

ジョブ・クラフティングとストレス軽減の関係性や、エンプロイー・エンゲージメント向上の施策などは割愛してしまいましたが、あらゆるアプローチからエンゲージメントを高めることができると学びました。

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

ところで北京オリンピックで話題となったビンドゥンドゥン。

可愛かったですよね。笑

 

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12_「リーダーたるもの己の感情を理解すべし!」

あけましておめでとうございます★

あっという間に2022年を迎えてしまいましたね。

 

最近はオミクロンが拡大し、爆発的に感染者が増え始めました。

ワクチン普及したら落ち着くと思っていましたが、まだまだ躊躇せず出かけられる日常はお預けになりそうですね。

 

 

そして、前回の投稿から半年以上経ってしまいました・・

今年こそは目指せ週1回更新!!

(いや、2週間に1回かな・・(弱気))

 

 

ということで、

2022年第一冊目は、昨年、上司から受講するように言われたセミナーで登壇された先生の本です。

 

私にとって特に関心のあるテーマでしたが、新しい切り口であると感じ、より詳細を学びたくなったので、セミナー終了するなりAMAZONでポチりました。

 

12_「感情マネジメントー自分とチームの気持ちを知り最高の成果を生みだす」

 

 

セミナーでは、まず池照さんの自己紹介で惹きつけられました。

 

「池照佳代です。イケてるかよっ!てね。」

 

一発で覚えられる自己紹介、うらやましいです。笑

 

本書でテーマになっている「感情マネジメント」は、自分や他者の感情を理解し、適切に対処していくスキルを指しています。

 

EQ(後で詳述)やアンガーマネジメントなどは前々から知っている概念でしたが、それらを包括したような「感情」のマネジメントという新しいキーワードは、私の向学心を刺激するものでした。

 

感情マネジメントでは、まずは自分の感情を理解して自らコントロールすることと、リーダーがチームメンバーの感情を理解してチームビルディングしていくという二つの観点があるように思いましたが、今回は前者のマネジメントを中心に書いていきます。

 

まずは他者理解の前に、自己理解が重要だと考えるからです。

 

 

その1.EQを高める3つのステップ

 

突然ですが、今みなさんはどんな気持ちですか?

 

楽しい?疲れている?つらい?リラックスしている?

 

なかなか普段から自分の気持ちを表現したり言語化したりする人は少ないと思うので、戸惑ってしまうかもしれませんね。

特に日本人にとって、感情を表出することは恥ずかしいと思う傾向があります。

 

実は、2017年、カリフォルニア大学のアラン・コーウェン氏が発表した論文によると、人間が抱く感情の数は「2185」もあるそうです!!

 

そりゃあ、自分が感じたことのない感情があったり、相手の複雑な感情が理解できなかったりするのも無理がないですよね。

 

ただ、リーダーが自分やメンバーの感情を無視してしまうと、どんなにマネジメントスキルを学んで実践してもチームはうまく機能しません。

 

逆に言えば、感情の知性=「EQ」を高めることで、チームワークを向上させていくことができるのです!

 

 

では、まずEQとは何か。

 

EQとは、「Emotional Intelligence Quotient」の略で、「自分の感情」や思考をマネジメントするとともに、「他人の感情」を適切に理解して働きかける能力を指します。

(引用 本書P55)

 

EQは、1990年代の米国で心理学者のピーター・サロベイ博士とジョン・メイヤー博士が提唱しました。

二人は、「IQ(Intelligence Quotient)や学歴が高くてもビジネスで成功しない人がいるのはなぜか」という問いに対して調査を開始し、

結論、「社会で成功している人は、セルフコントロールや対人関係能力に優れている」と導き出しました。

 

人は一人では生きていけないですし、仕事をする上でも周りとうまく調和して進めることは必須ですよね。

 

最近、「論語」を読み始めたのですが、孔子も弟子に対して同じようなことを言っていました。

 

「なんじ、教養人であれ。知識人に終わるなかれ。」

 

ここでいう知識人とはただ知識のある人間で、教養人とは知識がある上で、道徳心があり、人格的に優れている人を呼びました。

 

孔子は約2500年以上も前から、IQだけではなく人間性(EQ含む)が重要だと説いていたわけですね。

(ちなみに、孔子の"子"は"先生"という意味で、実は「孔先生」なんですよね。

孔子」という名前だとずっと思っていました・・)

 

 

そして、朗報です。

なんとEQは自ら高めていくことができるのです!

 

本書で紹介されている「EQを高める3つのステップ」で教養人になりましょう!

 

<EQを高める3つのステップ>

 

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EQを目標に活かす3つのステップ(本書P58引用)

 

(1)「知る」:自分と自分以外の人の「感情」を理解する

まずは改めて自分の心に目を向けて、自分はどんなときにどんな「感情」を抱くのか。その「感情」を抱くとどんな思考になり、どんな行動を起こすのか。その時々に抱いている感情を意識します。

 

感情が引き起こした行動は周囲にも影響を与えるので、自分の感情と思考のパターンに気づくことが大切になります。

 

確かに、以前の会社で会議が長引くと貧乏ゆすりを始める上席Aさんがいました。

すると、周りもピリピリし始めるのです。

 

Aさんは、まずその時の自分の感情やその感情によってもたらされる行動パターンに気付かないことには何も改善できず、EQを高めることはできませんよね。

 

自分の感情を理解するための方法についてはその2.で後述したいと思います。

 

(2)「選ぶ」:理解した「感情」の情報をもとに、より良い行動を選択する

ステップ1で自分の感情のパターンを理解すると、自分がその感情になったときに冷静に客観視し、適切な行動を取ることができるようになります。

 

例えば、先述した上席Aさんが自分の感情と行動傾向を理解したうえで、次のように思考し、行動していたらどうでしょう。

 

「おっと、また会議でなかなか決まらないのでイライラしてしまった。こういうときは貧乏ゆすりをしてしまい、周りもピリピリさせてしまうから、ちょっと休憩を提案してみよう。」

 

これで周りも緊張したり焦らないで済みますね。

 

(3)「活かす」:自分の目標を実現するためにより良い関係を築く

自分の感情を理解し、適切な行動を選ぶことによって、目標達成やより良い人間関係の構築につながっていきます。

 

ステップ2での例のように、上席Aさんが、自分の感情を受け止め、貧乏ゆすりをせずに休憩を提案することで、「会議をスムーズに進めたい」「周囲の社員と良い雰囲気で仕事がしたい」といった上席のありたい姿を実現させることができますよね。

 

 

ということで、EQを高めるには、自分の感情に蓋をするのではなく、抱いた感情はそのまま受け入れ、冷静に対処することが重要だと思いました。

 

 

その2.自分の感情と向き合う

 

EQを高める第一ステップである、自分の感情を理解するにはどうしたらよいのか。

 

本書では具体的な方法がいくつか紹介されていますが、その中でも私が実践したいと思った方法を2つ記録させてください。

 

(1)「ムードメーター」で自分の気分を言語化する

ムードメーターとは、「今の気分のモノサシ」だそうです。

イェール大学の感情知性センターで開発されたものですが、池照さんが日本語に編集してくださっています。

 

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自分の感情に向き合う「ムードメーター」

(下記URLよりダウンロードできます)

https://is-plus.jp/wp-content/uploads/2021/09/37b034f4dc79563b41692e9c9a546240.pdf

 

こちらを活用し、自分が今どの気持ちに当てはまるか選んで、点数をつけます。そして、「なぜその点数なのか」ということも考えてみます。

 

例えば、今の私は・・・

 

木曜日の夜9:30。明日は金曜日だ!

ということで、気分は「Easygoing(のんびり)」。Feeling7点、Energy5点。

(これ英語の勉強にもなりそうですね)

私にとって休日が近付くと気分が穏やかになり、のんびりした気分になってくるのですね。

 

このように、毎朝など定期的にチェックしていくことで自分の感情に目を向ける習慣ができます。

また、昨日は8点だったけど、今日は5点だったらその違いは何なのかを考えたり、毎回違った感情を抱いている理由を分析したりしていくうちに、自分がどんなことに左右されて感情が揺れ動くのか、といったことも認識できるようになります。

 

(2)「To Be リスト」で「感情を予約」する

 

みなさん「To Do リスト」はご存知だと思いますが、To Be リスト?感情の予約?と、きっとはてなが沢山浮かんでいますよね。

 

私も最初は何だろう?と思いましたが、読んでみると、「あ・・!これ、私もやってたわ!」と気付いたのです!

 

私は、次の日にプレゼンがあったり、何か不安なこと・プレッシャーの感じる仕事などがあるときは、前日の夜のお風呂の中や、出社する電車の中で、必ず次のように唱えています。

 

「大丈夫。これまでどんな大変なことがあっても、なんとかなってきたんだから。今日を乗り越えたら、どんな結果であれ、自分はよくやった、と思おう。」

 

まさにこれが、「感情の予約」だったのです!

 

その日に何をするのか、だけでなく、「どうありたいのか」を問いかけ、どんな気持ちで過ごすのかをあらかじめ決めておくのです。

 

こうすることで、私は唱えている(予約している)ときは緊張をほぐすことができますし、その不安な仕事が終わった後に、もしうまくいかなかったとしても、あまり取り乱すことがありません。

本当に、予約通り、自分はよく頑張ったと思えるので、精神の安定につながります。

 

これはおススメです!ぜひ試してみてください。

 

 

 

今回は自分の感情を知るということにフォーカスしましたが、リーダーとしては、自己理解した上で、メンバーの感情を知ることも必要になります。

 

本書では他者の感情を知る方法や「感情」を活用したチームビルディングなども紹介されており、仕事上はもちろん、家庭などのプライベートにおいても活用できるスキルを学ぶことができます。

 

 

 

常に私たちの心にある「感情」であるがゆえに、あまり向き合ってこなかった方も多いと思います。

 

これからは自分や他者の感情に目を向けて、より良い人間関係の構築や自分がありたい姿の実現につなげていきましょう。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

アディショナルタイム

最近はめっぽう寒くて乾燥した日々が続いていますね。

我が家は加湿器3台フル稼働です。

みなさまも体調には十分お気を付けくださいませ~

 

11_「絶対に成功する科学的な採用面接とは?」

 

お疲れ様です!

 

いやぁ~、梅雨明けして一気に暑くなりましたね汗

でも、窓から入ってくるそよ風は気持ちがいいです~ ♪

 

そして、ついにオリンピック幕開けとなりました!

コロナ感染は心配ですが、やはりスポーツは良いですね。

最後まであきらめない姿を見ると、私も頑張ろう!と励まされます。

 

 

 

そんな中、今回は採用面接に関する本を読みましたので、まとめていきたいと思います。

 

またまた上司からお借りした本ですが、これは前回の10冊目と違って、1~2週間前くらいに借りた本ですよ!

(いつも借りっぱなしになっているわけではありません)

 

上司との面談にて、

 

上司「○○さんは今後どの分野を伸ばしていきたい?」

私「そうですね・・採用ですかね。」

上司「よかったらこれを読んでみて。あと、このeラーニングも受けてみたら?」

 

 

つくづく良い上司に恵まれているなぁと思いながら、その本とeラーニングのURLが記載されたメールを受け取りました。

 

 

そして、私が「採用ですかね」と答えたのは、採用面接で失敗したという悔しい背景があるためです。

 

前職では採用面接を経験してこなかった私にとって、何が正解かわからない中対応していたことで、候補者のスキル不足な点を見抜けず選考を進めてしまったことがありました。

 

すると、現場では「この方はエクセルも1から教えないといけない」と大変困った様子で相談されてきました。

 

そのときに、「あぁ、ちゃんと見抜いていれば現場を悩ませることもなかったのに」と、とても後悔しました。

 

確かに1時間未満の中で相手のことを全部わかることは難しいけど、可能な限り、戦力になる方を採用したい!と思っていた矢先だったのです。

 

今回、この本を読んで、今後の面接で聞くべきことが明確になりました。

 

11_「科学的手法で絶対に成功する採用面接」

 

著者は株式会社マネジメントサービスセンター(MSC)シニアコンサルタントの伊東朋子さん。

 

MSCといえば、世界最大手のHRコンサルティング会社DDI社とパートナーシップを締結しており、DDI社の各種プログラムを日本に展開しています。

 

弊社も取引実績があり、同社のアセスメントを利用したことがあると伺いました。

 

本書では、面接官の主観や価値観で合否判定している多くの企業の現状を問題視し、各企業にとって本当に必要な人材を確実に獲得するための科学的な採用アプローチが紹介されています。

 

求める人物像の設定→母集団形成→書類選考→面接→合否判定、など、採用活動全体についてそれぞれ指南されていますが、今回は、私の課題認識としている「面接」の場面にフォーカスさせていただきます。

 

 

その1.応募者の行動事実を聞き出せ!

 

みなさんは採用面接を受けた時、どんなことを聞かれましたか?

 

私が今ふと思い出したのは、新卒の就活時、あるメガバンクで、「あなたは小銭や紙幣の中でどのお金が一番好きですか?」と聞かれたことです。

未だに、何を確認したかったのか不明な問いかけでした・・

(確か「便利なので100円です」とか、つまらない答えを言ったような気がします)

 

今では面接官側に回りましたが、これまでの私の面接では、応募者のこれまでの経歴を詳しくお聞きし、応募ポジションとマッチするかどうか判断するという、曖昧で感覚的な捉え方をしていました。

 

しかし、本書では科学的な手法として以下のように示されています。

 

「自社にとって必要な能力を備えているかどうか、またそれがどの程度なのかを判断するには、求める能力を行動レベルに落とし込み、そこから抽出できる行動特性・行動様式を応募者がとれるかどうか、もしとれるのならどのくらいのレベルや再現性が期待できるかを確認する」

(本書P43引用)

 

これがまさに科学的で制度の高い面接方法になります。

 

確かに、「能力」とは不明確ですよね。

よく、「コミュニケーション能力」や「思考力」、「問題解決能力」のある方を求む!といった求人を見かけますが、人によって、それらの定義や程度の考え方が異なります。

 

そのため、行動レベルまで落とし込んで確認する必要があるという点は納得できます。

 

例えば、コミュニケーション能力を「相手のニーズを的確にくみ取ることができる」、「自分の考えを正確に伝えることができる」などと行動レベルに置き換えてみると、より具体的に判断することができると思います。

 

また、逆に、よくある質問として、「志望動機」や「将来の夢」などがありますが、これはあまり意味のない内容ということです。

 

大事なのは、「応募者がその夢を実現するためにどういった行動を取ってきたのか、その一つひとつの事実」を聞くことです。

(本書P48引用)

 

「~ということを成し遂げたい」「~がやりたい」といった気持ちはいくらでも言えますが、そのために何をしてきたのか、ということはなかなか嘘をつけませんよね。

 

あくまでも、「応募者の考え方や意見、あるいは志や夢などではなく、具体的な行動事実を聞いて判断・評価の材料とする」ことが重要になります。

(本書P43引用)

 

今後の面接では、まず求められる能力を行動レベルに落とし込み、応募者がその行動を取れるかどうか、過去の行動事実を確認しながら判断するということを基本に進めていきたいと思います。

 

 

その2.コンピテンシー面接で行動情報を収集する基本

 

10冊目の目標設定に引き続き、採用面接においても「コンピテンシー」の考え方が重要になります。

コンピテンシーは人事施策を考える上で常に念頭に置くべきキーワードと言えそうですね)

 

コンピテンシーとは、簡単に言えば、「成果につながる行動」であり、「コンピテンシー面接」は以下のように要約されています。

 

コンピテンシー面接」

①面接では応募者が実際にとった現在までの行動を聞き出し、

②その行動が入社後にも再現される反復性のあるものかどうかを確認して、

③実際の仕事においてどのような言動(仕事ぶり)をとるのか予測し、

④組織や仕事が求める能力要件(行動様式で表現された能力)のレベルに達しているかどうか、期待する成果に結びつく行動かどうか、あるいは企業理念やカルチャーとマッチする行動かどうか、などを判断する。

(本書P82-83引用)

 

では、このコンピテンシー面接において、どのように候補者の行動情報を収集すればよいのでしょうか。

 

そこで、「STAR」と呼ばれる面接手法が紹介されています。

 

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行動情報を収集する基本「STAR」(本書112引用・一部修正)

 

このSTARに照らし合わせて応募者の話を聞くことで、応募者の行動・言動(Action)だけではなく、その行動を取るに至った背景(Situation/Task)や、その行動がもたらした影響(Result)を確認し、その行動の意味や質を測ることが可能になります。

 

例示として、実際に私が転職時に話していた内容をもとに、一人芝居の面接(?)をしてみたいと思います。

 

<応募者=私 面接官=私>

応募者「私は前例のない提案を積極的に行い、実現させることができます」

面接官「どんなことを実現させたのですか?」(Actionの確認)

応募者「海外駐在前の海外現法研修を新たに企画し、実現させました。

現法選定から研修内容、人選、スケジュール等、ローカル社員とも密に連絡を取りながら、すべてゼロから決めていきました。」

面接官「どうしてその研修を企画する必要があったのですか?」(Situation/Taskの確認)

応募者「これまで外部に委託していたのですが、実際の業務とはかけ離れた内容であり、コストも高くかかっていました。せっかく海外現法があるので、現法での研修を行うことで、現法とのつながり構築や、より実践的な研修を実現することができると考えました。」

面接官「なるほど。その研修を実現することで、どんな結果が得られたのですか?」(Resultの確認)

応募者「実際に参加した研修者から、海外生活に自信がついたといった声が得られました。また、ローカル社員とのつながりもできましたし、コストも従来の2分の1にまで削減できました。」

面接官「素晴らしい!よし!内定だ!」

 

 

こんな感じでしょうか・・・?!

この一人芝居は、応募者・面接官、どちらの練習にもなりそうですね。

 

また、行動情報は「鮮度」「頻度」も確認すべきとされています。

 

例えば、先ほどの「積極的に提案して、新たな研修を実現させた」という話が10年前のことであったり、積極的に提案したことがこれまで1回だけであったりすると、入社した後の再現性は低いと考えられますよね。

 

よって、収集すべき行動情報は、より直近で、何度か繰り返されている内容となります。

 

 

このように、応募者の雰囲気や考え方、性格等に惑わされず、あくまでも行動事実を聞き出し、入社後の再現性を確認することが、採用を成功させる科学的な面接手法なのだと理解しました。

 

 

 

前述した通り、本書では採用プロセス全体について、コンピテンシー面接を軸とした手法が説明されており、どのようにコンピテンシーの行動様式を設定するのか、面接後はどのように合否判定をするのか、など、具体的な流れがわかる構造になっています。

 

まだまだ、感覚的に合否判定している企業は多いと思いますので、自社にとって本当に必要な人材を獲得できるよう、採用プロセスを見直してみる機会があるとよいかもしれません。

 

 

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

アディショナルタイム

もうすでに2021年も中盤ですが、実は前厄だったということに気が付き、

先日、厄払いに行ってきました。

 

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この透き通った青空のように、心も晴れやかに過ごしたいですね。

 

10_「コンピテンシーが日本の未来を救う?!」

みなさん、こんにちは。

 

やばい、早速再開してから間が空いてしまった・・

実は、昨日7月2日が2021年のちょうど真ん中だったそうです!

今年もあと半年ですね!あっという間だ~

 

ワクチン接種も進みつつありますね!

今月はオリンピックも控えていますがどうなるのでしょうか・・

 

今はただ一刻も早いコロナ終焉を祈るばかりです。

 

 

さて、今回は記念すべき第10冊目!!

 

また上司からお借りしている本です。

 

おそらくお借りしてからすでに半年くらい経っているかも・・・

キャリコン勉強中だったので、試験が終わってから読もうと、ひっそり部屋の隅で待ってもらっていました。

 

この本は、当社でも人事関連のご支援をいただいている先生が2003年に発行された著書であり、半年前(?)、先生と打ち合わせをするからと上司が私にお貸しくださったのです。

 

 

本が並ぶと一際目立つ表紙です。

 

 10_会社を変える社員はどこにいるか

会社を変える社員はどこにいるか

会社を変える社員はどこにいるか

 

 

川上真史先生は、人事コンサルタントとしてご経歴を重ね、今現在、ビジネスブレークスルー大学の教員や(株)タイムズコア代表、(株)ヒューマネージの顧問など、幅広くご活躍されています。

 

私自身も前述した打ち合わせでお会いしたり、先日、SMBCの人事セミナーに参加した際にも、直接、川上先生の講義を受けてきました。

 

川上先生のお話はとてもわかりやすいうえに、面白ネタも織り交ぜてくださるので、納得あり・笑いあり、です。

 

本書では、日本に競争力のある人材がいないことに対する危機的状況(=本書では「人材不況」と呼んでいる)から、ビジネスを生み出す人材を育てるためには、各企業はどうしたらよいのか、また、個人はどうしていくべきなのか、具体的な考え方や取り組み方法が説明されています。

 

今回はその中でも、成果主義/目標管理・コンピテンシーに注目して、学びの内容を書き記したいと思います。

 

 

その1.精算と投資の考え方

 

日本企業の年功序列・終身雇用は限界を迎え、各企業が成果主義的な制度を導入するにあたり、本書では、精算型/投資型の二種類の成果主義があるとされています。

 

精算型の成果主義

過去半年なり1年間に生み出した成果に準ずる金額を与える。

(代表例)賞与

 

投資型の成果主義

未来における権利を本人に付与する。 

(代表例)昇進、昇格

 

これら二つは明確に区別して処遇する必要があるのですが、多くの企業では、考え方が逆転しているケースがあるようです。

 

<精算と投資が逆転しているケース>

●賞与が投資型の処遇になっている

「これだけの賞与を払ったのだから、来期も頑張って成果を出せ」

→これでは、大金をもらえて一瞬のモチベーションは上がるかもしれませんが、長期的な動機付けにはなりませんね。

 

●昇進・昇格が精算型の処遇になっている

「今まで頑張ってきたのだから、そろそろあいつも・・」

→これでは、その社員が今後成果を上げるかどうかは視野に入っておらず、ポジションを与えることで投資成果を回収できるかどうかはわかりません。

 

 

また、日本企業の多くは目標管理制度などの精算型の成果主義を進めていますが、実際、ハイパフォーマーのリテンションを高めるためには、投資型の方が有効だそうです。

 

ハイパフォーマーは自分に投資されると「この投資に応えよう」という気持ちが起こったり、成長できる・能力発揮できる場があることにメリットを感じたりして、その企業に魅力を感じやすくなります。

 

精算はハーズバーグでいうところの衛生要因であり、もらえないと不満足となるが、動機付けの要因にはなりません。

 

 

この精算・投資の考え方について、私は腑に落ちました。

 

あくまでも賞与などの精算は不満足を解消させるためであり、見込みのある人材にはどんどん投資をしていく。

 

一企業の人事として念頭に置きたいことですね。

 

 

その2.目標設定は成果イメージを意識する

 

実際多くの企業で活用されている目標管理制度ですが、みなさんはその意味をしっかり理解していますでしょうか?

 

とりあえず人事から毎年目標を設定し提出するように言われているので、その通りやっている、という方も多いのではないでしょうか?

 

ひどい場合は、期末に実際に達成したことを目標として後追いで記入し、提出したということもあったりしますよね・・

 

目標管理がきちんと機能している会社はもしかして少ないかも?と思ったりします。

 

 

そもそもドラッカーが提唱した目標管理制度は、MBOと呼ばれ、もともとは"Management By Objectives (and Self-Control)"の略です。

 

本書ではこれを正確に訳して以下のように表現されています。

「目標を一つの道具として活用しながら、マネジメントを効果的に進める制度」

 (本書P68引用)

 

目標管理制度は「目標を管理する制度」と誤認し、目標を具体的に設定することに注力してしまうケースがよくあります。

 

しかし、目標とはあくまでもマネジメントを効果的に進める道具にしか過ぎず、「マネジメントが効果的に行われること」が最重要となります。

 

 

では、効果的なマネジメントとはどのようなものか?

 

 

まずはありがちな間違ったマネジメントです。

 

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本書P71図7 間違ったマネジメントサイクル

 

例えば人事の例で考えると、

①PLAN:「今年度、新卒を50人採用する」という計画を立てる

②DO:頑張ってとにかく50人採用した

③SEE:それを見た上司がよく頑張った!と高評価をつける

 

しかし実際は、新卒社員が現場に配属されると、「今年は役に立たない新卒が多いな・・。」と現場社員に言われてしまったとしたら、これは良い成果だったとは言えませんよね。

 

つまり、「何をやるか」を決めて一生懸命取り組んでも、成果につながらないことが多いということです。

 

次に、正しいマネジメントサイクルです。

 

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本書P72図8 正しいマネジメントサイクル(要約)

 

正しいマネジメントサイクルでは、「何をやるか」ではなく、「今期末までの段階で、どんな成果を生み出すのか」といった成果イメージを 計画します。(PLAN)

 

そして、その成果イメージを達成するために何をやるのか考え、実行し(DO)、最後に、計画した成果イメージと最終的な結果にどのくらい乖離があるのか評価します。(SEE)

 

先述の人事の例について、正しいマネジメントサイクルを考えてみました。

 

①PLAN:「今年度、それぞれの職場に求められる新卒を50人採用し、現場に喜ばれる」という計画を立てる

②DO:各職場で求められる人物像を設定し、それに合った新卒を採用する

③SEE:50人中40人は配属後アンケートで現場より高評価を受けた

 

確かに、これであれば、単に50人採用するよりも、会社の成果として結びついていると言えそうです。

 

マネジメントサイクルにおける「計画」は「目標設定」の段階となりますので、目標を設定する際は、「何をやるか」ではなく、「期末における成果イメージ」を考えるということが重要だと学びました。

 

私も目標設定する際には、手段が目的とならないよう、組織の利益につながる成果イメージを意識したいと思います。

 

 

その3.コンピテンシーを高める!

 

みなさんは、コンピテンシーとは何か?と聞かれたら、なんと答えますか?

 

どうしても英語で日本に入ってくる用語は、本来の意味から変化してしまったり、異なる意味で認識されてしまったりしますよね。

 

アジャイル、イニシアチブ、スキーム、バッファー、ローンチ・・・・

 

私の現職は外資企業ということもあり、転職直後はこういったカタカナ語が多くて、慣れるまで苦労しました。

 

 

とある日・・

 

 

先輩「インビ送ってもらえますか?」

私「インビ・・ってなんですか?」

先輩「あぁ!インビテーションのことだよ!」

私「あ、はい!

(インビテーションすらこれまで使わなかったのに、さらに略されるなんて・・!)」

 

さすが外資!と思いながら会議の招待を先輩に送るのでした。笑

 

 

話は戻って、コンピテンシーとは、簡単に言えば、「成果につながる能力特性」のことです。

 

単なる能力とは違い、「成果につながる」という点が重要です。

 

どんなに優秀でも、それが成果につながらなければ、コンピテンシーは低いという評価になります。

 

著者は、このコンピテンシーが人材不況脱出のための大きなキーワードであると述べています。

 

その1で触れた精算型・投資型の考え方ですが、精算による昇進では企業の競争力は低下し、人材不況を深刻化させるため、やはり未来に成果を出せる「コンピテンシー」の高い人に投資をしていくことが重要です。

 

一個人もコンピテンシーを高めることで市場価値が上がります。

一人一人が意識して行動することで日本の未来が変わっていくかもしれません。

 

 

そこで、本書で紹介されているコンピテンシーレベルを見て、自身の日頃の行動を振り返ってみましょう!

 

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本書P117 図13 コンピテンシーの5段階 引用

どうでしょう・・?

ほとんどの方が、私はレベル1~3かな、と感じたのではないでしょうか?

 

 

本書ではレベル5をいきなり目指すとうまくいかないので、まずレベル4を目指そう!と推奨されています。

 

 

<レベル4の行動ができる人の特徴>

 

 

①問題を問題ではなく課題として捉える

→できない理由を考えるのではなく、できるようになるためにはと考える

②はじめの一歩を踏み出せる

→まずはやってみる勇気!

③知識や情報を発信する

→自分が得た知識や技術を応用し、自分なりのノウハウ・考え方・手法を編み出し、

情報として発信する

④常にアンテナを張っている

→あらゆる変化やチャンスを敏感にキャッチ

⑤徹底した分析をする

→感性や勘ではなく、ものごとを客観的・科学的に捉える

⑥自分の言葉で語れる

→教科書通りのことではなく、自分の解釈を加えて平易な言葉で語れる

 

以上6つを意識して行動していけば、レベル4の力を発揮できるようになっているはず!これができる人が会社を変えていくのでしょう。

 

また、コンピテンシーを発揮するには、安定したパーソナリティ(自己確立)が必要という点も、キャリコンを勉強した私にとっては非常に印象的でした。

 

単なる能力アップだけではレベル3が限界であり、「自分はこう考え、こう生きる人間だ」というように、自分を理解することで、自分の明確な意思決定に基づいた主体的な行動をとれるようになるとのこと。

 

「自己理解」が自分の納得できるイキイキとしたキャリアにつながり、ひいてはコンピテンシーをも高めることになるのですね。

 

 

改めて、自分を知ることの大切さを感じた今日この頃でした。(しみじみ)

 

 

少し長くなりましたが・・

 

本書は、キャリアアップを図りたい一個人にとっても、

社員の育成に励んでいる人事や管理職にとっても、

日本企業全体の底上げに貢献したいと思っている人にとっても、

現状を打開できる知識や視点が大いに得られる一冊と思います。

 

本屋でも見つけやすい表紙の色ですので、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

アディショナルタイム

もうすぐ七夕ですね。

今日近くのショッピングセンターに行ったら笹飾りがあったので、子供たちの中に混ざり、自分の願い事を書いて、つるしてみました!

 

ふと、隣に飾ってある短冊を見ると、子供の字で、「コロナがはやくいなくなりますように。」と書いてあり、自分のことしか考えていないような自分の願い事に少し恥ずかしさを覚えました(苦笑)

 

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みんなの願い事が叶いますように・・・