15_「今こそ自分のキャリアに向き合ってみませんか?」

お疲れ様です!!

 

GW終わっちゃいましたねー

GW初日に友人の結婚式で大阪に行ったのですが、めちゃめちゃ新幹線混んでいて席に座れず、通路で1時間強立ちぼうけ・・

完全になめてました・・

 

海外への扉も徐々に開かれ、そろそろ本格的にwithコロナに向けて、世界は歩み始めそうですね。

 

 

はい、前段は短くして今回は15冊目。

突然ですが、みなさんの会社では、どんなキャリア形成の支援が行われていますでしょうか?

 

節目のキャリア研修

社内公募制度

セルフキャリアドック

キャリア面談

 

などなど、徐々に各社の取り組みが増えていると感じます。

 

今現在、日本の労働人口は減少の一途をたどっており、国としてはなんとか労働者を増やし、国際的な競争力も高めたいという難題がある。

企業としても、多様な人材をマネジメントしなければならなくなり、生産性を高めるために四苦八苦している。

個人にとっては、終身雇用の崩壊、VUCA、人生100年時代など、混沌とした不確実な世の中に翻弄され、「自分はどのように生きていくのか」キャリア迷子となっている。

 

そんな中で、あらゆる事情を抱えた一人一人のキャリアに向き合うことの重要性が、国、企業、個人、全方位で高まっているのではないかと思います。

 

 

当社も外資系企業といえど、多分に漏れず、近年はキャリア支援を拡大していく方向であり、上司から「このセミナー受講してください」と勧められたセミナーのテーマが、今回の本にもつながっていく「プロティアン・キャリア」でした。

 

セミナーを聞いている最中に、これはまさに当社が目指す方向性と一致している!と感じ、そのときの講師が紹介していた本を購入しました。

(今度はきちんと購入しました笑)

 

第10冊目のように黄色の明るいカバーに纏われた本ですね。

 

15_「新しいキャリアの見つけ方」

 

私がキャリアコンサルトの資格を取って丸一年が経ちました・・

それからキャリアの学問に触れることなく、試験のために押し込んだ知識もみるみると頭から消えていき、そろそろやばい!とちょうど思っていた矢先でした。

(復習する機会を与えてくださった上司に感謝!)

 

みなさんは「プロティアン・キャリア」を聞いたことがありましたでしょうか?

 

私はいつしかの東洋経済で「プロティアン・キャリア」が特集されており、なるほど、これからはキャリアもダイバシティな時代になるのか~と感銘したことを覚えています。

 

ということで、まずはプロティアン・キャリアの理解を深めていきましょう!

 

 

その1.プロティアン・キャリアとは何か?

 

プロティアン・キャリアの定義は様々ですが、一般社団法人プロティアン・キャリア協会のHPより抜粋させていただきます。

 

『プロティアン・キャリア』とは、1976年にボストン大学経営大学院のダグラス・ホール教授が提唱したキャリア理論。『プロティアン』とは、ギリシア神話に登場する自分の意思で自由自在に姿を変えることができるプロテウスの神。社会や環境の変化に適応しながら、柔軟に仕事や働き方を変えていく変幻自在なキャリアを意味する。

(一般社団法人プロティアン・キャリア協会HP https://protean-career.or.jp/

 

これまたアメリカでの提唱は40年以上も前のこと。

当時、アメリカでも終身雇用の崩壊とともに広がった概念だったようです。

つくづく、日本は先進国と言えるのか甚だ疑問です・・

 

それはさておき。

 

従来は多くの人が1つの会社の中でキャリアを築いていきました。

キャリアアップといえば、役職や給与が上がることを示し、熾烈な競争もあったことでしょう。

 

しかし、これからは1つの組織にとらわれず、自らの成長や満足のために、変幻自在にキャリアを築いていく、そんな時代です。

 

 

もう少しプロティアン・キャリアの理解を深めるため、次の表をご覧ください。

(ダグラス・ホール氏の著書から引用され、よく目にする比較表です)

 

本書P60 図B:従来型キャリアとプロティアン・キャリアの比較

 

もう極端に言ってしまえば、他人からの評価は気にせず、自分自身が幸せと感じながら生きられるように(心理的成功)、自分が満足できる道を自由自在に作っていこう!という話ですね!

 

先日たまたま見ていた「僕の姉ちゃん」というドラマで、姉ちゃん演じる黒木華が、「どうしたら出世できるの?」と問うた弟に対し、こんな風に諭していました。

 

「大丈夫。君はもう出世している。この世に生まれた時点で。

 人はみな社長のようなもの。」

 

まさにこれだ!と思いました。

(何か悩んだときに、このドラマの姉ちゃん、私も欲しいです・・笑)

 

誰かに決められた道を歩くのではなく、自らオーナーシップを持ち、自分にとって価値のある幸せを掴むために突き進んでいきたいですね!

 

でも企業の人事担当からしたら、「キャリア自律は良いけど、離職されたら困るなぁ・・」と考えてしまいますよね。

(キャリア自律:働く個人が自ら主体的にキャリア形成に取り組んでいる状態)

 

 

安心してください!!

(はいてます!by とにかく明るい安村

 

 

「キャリア自律」と「転職意向」は無相関であり、キャリア自律が高い人は、エンゲージメントやパフォーマンスなども高いという調査結果があります。

 

パーソル総合研究所「従業員のキャリア自律に関する定量調査」

(パーソル総合研究所HPより引用

https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/data/career_self-reliance.html

 

確かに、キャリアを考えた結果、「この会社では実現できない!」と辞めてしまう方もいるかもしれませんが、それは会社との方向性が異なっていたということで、長期的にはその人のパフォーマンスは下がっていた可能性があります。

 

つまり、社員と組織の方向性が一致していることがより重要になってくると改めて感じました。

これは採用段階でお互い確認したり、日々のマネジメントの中で上司は部下のキャリア志向をヒアリングし、支援していくことが必要ですね。

 

それでは、自分の理想のキャリアを形成するために、個人としてはどんなことをしていけばよいのでしょうか?

 

 

その2.プロティアン・キャリア資本

 

プロティアン・キャリアを実現するためには、まず第一に、自己理解が必要ですよね。自分は何が得意で、何が好きで、何がしたいのか。わからないうちは、進むべき方向が選択できないと思います。

 

そこで、企業の強みを分析するマーケティングのように、自分を1つの企業と見立てて、まずは自分の特徴を棚卸しするという手法が、本書で紹介されています!

 

マーケティング手法を転用する考え方は、9冊目の「苦しかったときの話をしようか」でも、紹介されていました。

 

企業を経営していくことと自分の人生を生きていくことは、何か通ずるところがあるんでしょうかね。

(遠い目)

 

 

さて、企業の経営的な資本とは何でしょう?

 

 

 

「人」「もの」「金」「情報」「時間」ですね。

 

これを「自分」に置き換えてみると、次の図のようになります。

 

 

本書P95 プロティアン・キャリア資本

 

上記の5つの資本を「プロティアン・キャリア資本」と呼びます。

詳しくみていきましょう。

 

①「もの」→知識/経験(ビジネス資本)

これはビジネスにおける知識や経験のことです。

プロティアン・キャリアでは「ポータブルスキル」が重要視されています。

 

その会社のその職種でしか活かせないような狭い領域でのスキルではなく、どんな業界や職種でも通用する基本的なスキルを指します。

(課題を発見する、計画を立てる、実行するなど)

 

まさにポータブル(持ち運び可能)なスキルというわけです。

 

このスキルを磨いておくことで、変化に適応することができるようになります。

 

②「人」→人的ネットワーク(社会関係資本

仕事は人との関係性の中から生まれるものであり、社内外のネットワークや資格取得のコミュニティなど、あらゆる人とのつながりもあなたの重要なキャリア資本となります。

 

プロティアンにおける社会関係資本には2つの種類があります。

◆結束型:同じ価値観を持ち、自分が幸せを感じるために必要なネットワーク

(家族、地元の友達、同級生など)

◆橋渡し型:ジャンルを超えたゆるやかな人間関係

SNSのコミュニティ、趣味の仲間など)

 

今やTwitterFacebookなどあらゆるSNSで自発的につながりを広げていくことが可能ですよね。

私も目下話題中のTwitterを久しぶりに再開し、経営者や人事界隈の方々とコネクションを持っていきたいと考えています。

 

③「金」→貯金/資産(経済資本)

これはわかりやすいですが、自分や家族の収入・貯蓄などのマネー資産を示します。

 

私の友人で大手IT会社に勤めているキャリアウーマンがいまして、以前、こんなことを口にしていました。

 

「私は将来の選択肢を増やすためにお金を稼ぎたいんだ」

 

今お金がそんなに必要なわけではないけども、いざ、何かしたい!と思い起こしたときに、お金を理由に諦めるのはもったいないですよね。

この友人の言葉には、なるほど・・!と納得しました。

 

お金の増やし方も多様化しています。

会社の給料以外にも、副業兼業、節約、NISA/IDECO株式投資、不動産、宝くじ(?)などなど。

将来計画に必要なお金を計算するとともに、選択肢を広げるためにも、低金利の銀行貯蓄だけで満足せずに行動を起こしたいですね。

 

④「時間」

誰にでも平等に与えられている時間を「どんなことにどれだけ使うか」といった、時間の使い方も重要だということは自明ですよね。

 

よく芸能人の紹介などのバラエティー番組で用いられるこんな円グラフを作り、まずは自分の現状を振り返ってみてはいかがでしょうか?

 

あめ子さんの1日のスケジュール

 

あれ?・・・

私、おやつの時間多くない?

 

と気が付けば、その時間を自己投資の時間に変えよう!と改めることができますよね。

(実際の自分のスケジュールを作成しようと思いましたが、今やインスタの写真の背景から居場所を特定される時代なのでやめておきました)

 

⑤「情報」

従来は「いかに情報を持っているか」ということに価値がありましたが、なんでもインターネットで調べられる現社会においては、「いかに活用されるか」によって情報の価値が決まります。

 

自分が得られた情報をアウトプットし、相手がどう反応するかを観察することで、その情報がどんな人に有用なのか否かを判断することができます。

 

私のこのブログはまだまだ反応を得られるレベルではありませんが、誰かにとって有用な情報になるよう、質を高めていきたいです。

 

 

以上、まずは自分のプロティアン・キャリア資本を棚卸し、自分の理想のキャリアに向けて、資本を活用したり、拡大したりと戦略立てて取り組んでいきます。

 

そして、自分のアイデンティティを社会に適応させていくことで、それがあなたのキャリアになります。

つまり、次のような方程式が考えられます。

 

******************************************************************

自分のやりたいこと&得意なこと(アイデンティティ

×

社会が求めていること&お金になること(アダプタビリティ)

心理的成功

 

(本書P135 引用)

******************************************************************

 

あなたなら、この方程式の変数に、どんな値を代入できるでしょうか?

(急に数学的!)

 

 

最後に、本書で一番印象に残った文章を記録させてください。

 

プロティアン・キャリアでは、キャリアプランは永遠に完成しないもの、常にアップデートしていく”永遠のβ版”だと考えています。

(本書P37 引用)

 

常に修正しながら精度を上げていく。

これこそが「変幻自在」のプロティアン・キャリアだと。

 

これを聞いて、パスカルのパンセを思い出しました。

完全なものなど存在しない。

常に物事や状況は変わっていく。だからこそ考え続けないといけない。

(パンセの著書も未完で終わっていたそうです)

 

「自分はこのままでよいのか?」

と悩んでいるあなた!

ぜひプロティアン・キャリアを学び、自分にとって心理的成功とは何か?

考えていきましょう!!

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

アディショナルタイム

GW初日の結婚式場が天守閣の目の前で素敵なロケーションでした!

ライトアップキレイです!

 

 

今日、鹿児島で梅雨入りが発表されていました。

今年の梅雨は早いですね。それでは。