みなさんお疲れ様です!
ついに緊急事態宣言が全国的に解除されましたね!
まだまだ経済活動が復帰したとは言い切れない状況ですが・・
先週、宣言が解除され、やっと本屋に行ける!と思い、週1回出社している会社帰りに駅ビルの本屋に寄ってみたら、見事に電気が消灯しており、6月1日から開店するとのこと。
さすがにまだ再開していなかったかー。と一度は落胆しましたが、そうだ、AMAZONで購入すればいいんだ!と、帰りの電車の中で意気揚々とスマホを開き、次に読む本を探しました。
WEB上で「人事 本」と検索し、人事が読むべき本としてランキング上位に出てきた本があったので早速AMAZONで購入ボタンをクリックしました。
・・あれ?
いつも、発送日が記載されるはずなのに、何も書かれていない・・
と思ったら、間違えてkindleの本を購入してしまいました・・!
(初歩的なミス!!)
私はこれまで本は紙派だったのですが、我が家には幸いiPadもあることだし!と思い、初めてkindleで読んでみることにした記念すべき本がこちらでした。
05_「戦略人事のビジョン~制度で縛るな、ストーリーを語れ~」
「戦略人事」と聞くと、何か小難しい感じがしませんか?
ただ、筆者の伝えたいことは非常にシンプルで自然と腑に落ちる内容でした。
確かに、人事担当者が読むべき本であるのは間違えないですが、今現在または今後、リーダーの立場になるような方にも大いに学ぶことができる良書だと感じました。
(人事担当者じゃないし、と思う方でも、リーダーシップに関心がある方はぜひ読んでみてください)
さらに、本書は、八木洋介さん・金井壽宏さんの共著であり、八木さんがJFEやGEに勤務し、人事畑を歩んできた実際のエピソードや、その経験から得られた考え方を語り、その後、主に組織論を研究する経営学者である金井先生が八木さんの話を学問的視点から解説するといった面白い構造になっています。
私がこれから人事担当者として成長していくために、本書から影響を受けた内容について、書き留めておこうと思います。
その1.人事の一番大切なお仕事
私は前職のときから人事部門に所属している中で、会社の利益に直接貢献できないことに対し、非常にもどかしさを感じていました。
営業はお客様の窓口として売り上げを立てる大切な役割があり、技術者は製品をつくるために欠かせない存在ですが、「人事は何のためにあるのだろう?」「人事の役割とは何だろう?」と常に答えを模索していました。
転職活動の際、ある企業の人事担当者にこんな質問をされました。
「あなたにとって、人事とは何ですか?」
プロジェクトXのエンディングかっ!と突っ込みたくなりましたが、私はそのとき、「思いやりだと思います。」と答えました。
社員のためにできることをサポートするという意味で伝えたつもりでした。
しかし、結果はお見送り。
理由として、「人事業務への理解が浅い」と書かれていました。
その問いかけに対する答えだけで判断されたわけではないと思いますが、人事の存在意義に対する疑問がさらに膨れ上がりました。
そこで、まずは、もっと人事への理解を深めようと思い、ブログを開設して自分の考えをまとめていこうとしたわけですが、今回、八木さんの次の言葉には強く惹かれました。
「社員の頭の中に霧がかかっていれば、霧を晴らす手伝いをする。社員の心の中で火が消えかかっていれば、火つけ役になる。」
素敵な表現ではないでしょうか?
これが、人事の一番大切な仕事だということです。
八木さんは1日5~10人、年間にすれば600~700人の社員と面談をし、1人1人の悩みを聞いて、袋小路から抜け出せるような一言を添えて、背中を押してあげていたそうです。
03_行動分析学の本に出てきたサカモトさんと同様、私の目指すべき人事はこのような存在だと改めて認識しました。
さらに、人事の役割とは、「社員のやる気を上げさせ、最高のパフォーマンスを出せる状態をつくること!」と語られています。
八木さんは常に、「それは社員のやる気を上げられるのか?」という基準で経営判断されてきたそうです。
なぜ、社員のやる気を上げさせるのかというと、人間ほど生産性が飛躍的に向上するものはなく、人のやる気は企業の競争力につながるからです!
例えば、機械の性能を上げるために改良を加えても、生産性が一気に高まることはないが、人間はやる気になるだけで、生産性が5倍10倍にも跳ね上がります。
その役割の重要性たるや、私は自信を持つことにしました。
社員のやる気を上げさせることで、人事でも企業の利益に貢献できるんだ!!と。
同時に、企業の利益につながるように、戦略的な人事として業務に当たらなくてはならないと思いました。
また、社員のやる気を上げさせるためには、人間に対する理解を深め、「人間のプロ」になること、人の心をわしづかみにする「言葉の魔術師」であることが必要だということです。
確かに八木さんの文章は巧妙で、機知に富んだ方だとわかります。
私も、人事の役割を果たせるように、これからは、まず人間の理解を深めることと、言葉の勉強をしていこうと思いました。
その2.リーダーとして「自分の軸」を持つこと
その1では、人事関係者以外の方には、「ふーん、」程度に思われてしまうかもしれませんが、本書ではリーダーシップについても触れられていて、私がリーダーシップに関心がある方にも本書を読んでほしいと思った所以があります。
なぜリーダーシップの話が出てくるかといえば、人事の重要な仕事の一つに「次世代のリーダー育成」が挙げられるからです。
そして、リーダーを育成するためには、まず人事自身がリーダーでなくてはならないのです。
みなさんはリーダーには何が求められると思いますか?
金井先生の解説では、元GE会長であるジャック・ウェルチ氏による、4Eリーダーシップ論を紹介しています。
4Eとは、リーダーに求められることを、以下の「E」から始まる4つの単語で表している。
Energy(自らが活力に満ちあふれていること)
Energize(目標に向かう周りの人々を元気づけること)
Edge(タフな問題に対しても決断ができること)
Excute(言ったことをとことんまで実行していくこと)
確かにこれら4Eを体現している人は、リーダーシップがあると言えるかもしれません。
ただ、八木さんは、特に、リーダーになるには「自分の軸」を持つことが重要だと考えています。
「自分の軸」とは、その人の言動の中核をなす価値観であり、その人がこれだけは譲れないと思うこだわりや、これだけは貫き通したいと思う哲学のことです。
(殊に日本人は周りとの調和を大事にする文化であり、軸が明確にない人が多いと言われています)
「自分の軸」がある人は、言動に一貫性があり、物事の判断にブレがなく、自らを突き動かす原動力を持っています。
したがって、リーダーとして周りから信頼を得ることができます。
日本GEでは、この「自分の軸」を見つけ出すことを目的としたリーダー育成プログラムもあるそうです。
みなさんもぜひ考えてみてください。
「自分の軸」とは何でしょう?
自分の今までの人生を振り返り、重要な選択をする際になぜそれを選んだのか、また、何に対して腹が立つのかを思い出すことで、「自分の軸」を見つけ出すヒントになるそうです。
(腹が立つのは自分の大切なものや考え方を踏みにじられたことに起因すると考えられるからです)
なんだか就活のときみたいですね。
私も自分の行動を振り返り、考えてみました。
私の軸は「現状満足しない」ということです。
現状に満足して安定を選ぶのではなく、常により良い状況を目指して努力してきたつもりですし、これからもそうでありたいと思っています。
たまに、楽な方の選択をしたくて葛藤するときもあるのですが・・
八木さんが仰るには、100回中99回そうだと言えない限りは「自分の軸」とは言えないとのことですので、人事としてのリーダーシップを発揮するためにも、「自分の軸」を守っていこうと思います。
本書では、八木さんの貴重な経験談がふんだんに紹介されています。
人事担当者やリーダーの立場の方は、共感できる部分と刺激を受ける部分が織り交ざり、自分の考え方や言動を改めて見つめ直すきっかけになると思います。
タイトルに「戦略人事」と書いてあると小難しそうな内容に聞こえますが、内実はシンプルです。
今回の本は、誰にでも当てはまる内容ではないかもしれませんが、私にとっては、人事としての役割を認識することができ、これから何をするべきかについても指南していただいた大事な本になりました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
(今回は少し短めでした!)
明日から、もう6月ですね。(今現在、5/31 深夜1時です)
夏至に向けて日の長さにも感心する今日この頃です。
再来週、ついに美容院の予約を入れてしまいました!
最長記録かもしれません、前回から4ヶ月も経っています。
どうせ在宅勤務だからと気にしていなかったのですが、今週から少し出社日数も増えていきます。
日常とともに私の髪の毛も元に戻さなければ・・!