11_「絶対に成功する科学的な採用面接とは?」

 

お疲れ様です!

 

いやぁ~、梅雨明けして一気に暑くなりましたね汗

でも、窓から入ってくるそよ風は気持ちがいいです~ ♪

 

そして、ついにオリンピック幕開けとなりました!

コロナ感染は心配ですが、やはりスポーツは良いですね。

最後まであきらめない姿を見ると、私も頑張ろう!と励まされます。

 

 

 

そんな中、今回は採用面接に関する本を読みましたので、まとめていきたいと思います。

 

またまた上司からお借りした本ですが、これは前回の10冊目と違って、1~2週間前くらいに借りた本ですよ!

(いつも借りっぱなしになっているわけではありません)

 

上司との面談にて、

 

上司「○○さんは今後どの分野を伸ばしていきたい?」

私「そうですね・・採用ですかね。」

上司「よかったらこれを読んでみて。あと、このeラーニングも受けてみたら?」

 

 

つくづく良い上司に恵まれているなぁと思いながら、その本とeラーニングのURLが記載されたメールを受け取りました。

 

 

そして、私が「採用ですかね」と答えたのは、採用面接で失敗したという悔しい背景があるためです。

 

前職では採用面接を経験してこなかった私にとって、何が正解かわからない中対応していたことで、候補者のスキル不足な点を見抜けず選考を進めてしまったことがありました。

 

すると、現場では「この方はエクセルも1から教えないといけない」と大変困った様子で相談されてきました。

 

そのときに、「あぁ、ちゃんと見抜いていれば現場を悩ませることもなかったのに」と、とても後悔しました。

 

確かに1時間未満の中で相手のことを全部わかることは難しいけど、可能な限り、戦力になる方を採用したい!と思っていた矢先だったのです。

 

今回、この本を読んで、今後の面接で聞くべきことが明確になりました。

 

11_「科学的手法で絶対に成功する採用面接」

 

著者は株式会社マネジメントサービスセンター(MSC)シニアコンサルタントの伊東朋子さん。

 

MSCといえば、世界最大手のHRコンサルティング会社DDI社とパートナーシップを締結しており、DDI社の各種プログラムを日本に展開しています。

 

弊社も取引実績があり、同社のアセスメントを利用したことがあると伺いました。

 

本書では、面接官の主観や価値観で合否判定している多くの企業の現状を問題視し、各企業にとって本当に必要な人材を確実に獲得するための科学的な採用アプローチが紹介されています。

 

求める人物像の設定→母集団形成→書類選考→面接→合否判定、など、採用活動全体についてそれぞれ指南されていますが、今回は、私の課題認識としている「面接」の場面にフォーカスさせていただきます。

 

 

その1.応募者の行動事実を聞き出せ!

 

みなさんは採用面接を受けた時、どんなことを聞かれましたか?

 

私が今ふと思い出したのは、新卒の就活時、あるメガバンクで、「あなたは小銭や紙幣の中でどのお金が一番好きですか?」と聞かれたことです。

未だに、何を確認したかったのか不明な問いかけでした・・

(確か「便利なので100円です」とか、つまらない答えを言ったような気がします)

 

今では面接官側に回りましたが、これまでの私の面接では、応募者のこれまでの経歴を詳しくお聞きし、応募ポジションとマッチするかどうか判断するという、曖昧で感覚的な捉え方をしていました。

 

しかし、本書では科学的な手法として以下のように示されています。

 

「自社にとって必要な能力を備えているかどうか、またそれがどの程度なのかを判断するには、求める能力を行動レベルに落とし込み、そこから抽出できる行動特性・行動様式を応募者がとれるかどうか、もしとれるのならどのくらいのレベルや再現性が期待できるかを確認する」

(本書P43引用)

 

これがまさに科学的で制度の高い面接方法になります。

 

確かに、「能力」とは不明確ですよね。

よく、「コミュニケーション能力」や「思考力」、「問題解決能力」のある方を求む!といった求人を見かけますが、人によって、それらの定義や程度の考え方が異なります。

 

そのため、行動レベルまで落とし込んで確認する必要があるという点は納得できます。

 

例えば、コミュニケーション能力を「相手のニーズを的確にくみ取ることができる」、「自分の考えを正確に伝えることができる」などと行動レベルに置き換えてみると、より具体的に判断することができると思います。

 

また、逆に、よくある質問として、「志望動機」や「将来の夢」などがありますが、これはあまり意味のない内容ということです。

 

大事なのは、「応募者がその夢を実現するためにどういった行動を取ってきたのか、その一つひとつの事実」を聞くことです。

(本書P48引用)

 

「~ということを成し遂げたい」「~がやりたい」といった気持ちはいくらでも言えますが、そのために何をしてきたのか、ということはなかなか嘘をつけませんよね。

 

あくまでも、「応募者の考え方や意見、あるいは志や夢などではなく、具体的な行動事実を聞いて判断・評価の材料とする」ことが重要になります。

(本書P43引用)

 

今後の面接では、まず求められる能力を行動レベルに落とし込み、応募者がその行動を取れるかどうか、過去の行動事実を確認しながら判断するということを基本に進めていきたいと思います。

 

 

その2.コンピテンシー面接で行動情報を収集する基本

 

10冊目の目標設定に引き続き、採用面接においても「コンピテンシー」の考え方が重要になります。

コンピテンシーは人事施策を考える上で常に念頭に置くべきキーワードと言えそうですね)

 

コンピテンシーとは、簡単に言えば、「成果につながる行動」であり、「コンピテンシー面接」は以下のように要約されています。

 

コンピテンシー面接」

①面接では応募者が実際にとった現在までの行動を聞き出し、

②その行動が入社後にも再現される反復性のあるものかどうかを確認して、

③実際の仕事においてどのような言動(仕事ぶり)をとるのか予測し、

④組織や仕事が求める能力要件(行動様式で表現された能力)のレベルに達しているかどうか、期待する成果に結びつく行動かどうか、あるいは企業理念やカルチャーとマッチする行動かどうか、などを判断する。

(本書P82-83引用)

 

では、このコンピテンシー面接において、どのように候補者の行動情報を収集すればよいのでしょうか。

 

そこで、「STAR」と呼ばれる面接手法が紹介されています。

 

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行動情報を収集する基本「STAR」(本書112引用・一部修正)

 

このSTARに照らし合わせて応募者の話を聞くことで、応募者の行動・言動(Action)だけではなく、その行動を取るに至った背景(Situation/Task)や、その行動がもたらした影響(Result)を確認し、その行動の意味や質を測ることが可能になります。

 

例示として、実際に私が転職時に話していた内容をもとに、一人芝居の面接(?)をしてみたいと思います。

 

<応募者=私 面接官=私>

応募者「私は前例のない提案を積極的に行い、実現させることができます」

面接官「どんなことを実現させたのですか?」(Actionの確認)

応募者「海外駐在前の海外現法研修を新たに企画し、実現させました。

現法選定から研修内容、人選、スケジュール等、ローカル社員とも密に連絡を取りながら、すべてゼロから決めていきました。」

面接官「どうしてその研修を企画する必要があったのですか?」(Situation/Taskの確認)

応募者「これまで外部に委託していたのですが、実際の業務とはかけ離れた内容であり、コストも高くかかっていました。せっかく海外現法があるので、現法での研修を行うことで、現法とのつながり構築や、より実践的な研修を実現することができると考えました。」

面接官「なるほど。その研修を実現することで、どんな結果が得られたのですか?」(Resultの確認)

応募者「実際に参加した研修者から、海外生活に自信がついたといった声が得られました。また、ローカル社員とのつながりもできましたし、コストも従来の2分の1にまで削減できました。」

面接官「素晴らしい!よし!内定だ!」

 

 

こんな感じでしょうか・・・?!

この一人芝居は、応募者・面接官、どちらの練習にもなりそうですね。

 

また、行動情報は「鮮度」「頻度」も確認すべきとされています。

 

例えば、先ほどの「積極的に提案して、新たな研修を実現させた」という話が10年前のことであったり、積極的に提案したことがこれまで1回だけであったりすると、入社した後の再現性は低いと考えられますよね。

 

よって、収集すべき行動情報は、より直近で、何度か繰り返されている内容となります。

 

 

このように、応募者の雰囲気や考え方、性格等に惑わされず、あくまでも行動事実を聞き出し、入社後の再現性を確認することが、採用を成功させる科学的な面接手法なのだと理解しました。

 

 

 

前述した通り、本書では採用プロセス全体について、コンピテンシー面接を軸とした手法が説明されており、どのようにコンピテンシーの行動様式を設定するのか、面接後はどのように合否判定をするのか、など、具体的な流れがわかる構造になっています。

 

まだまだ、感覚的に合否判定している企業は多いと思いますので、自社にとって本当に必要な人材を獲得できるよう、採用プロセスを見直してみる機会があるとよいかもしれません。

 

 

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

アディショナルタイム

もうすでに2021年も中盤ですが、実は前厄だったということに気が付き、

先日、厄払いに行ってきました。

 

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この透き通った青空のように、心も晴れやかに過ごしたいですね。