21_「学びのドライバーを見つけ、自らの専門性を高めよ!」

 

こーんにーちはー!!!

(錦鯉の手つきで)

 

金曜日はすごい台風でしたね・・皆さん大丈夫でしたでしょうか?

うちの庭で育てていたトマトたちは茎がボキボキと折れてしまいましたが(泣)、それ以外は特に被害なく済みました。

 

最近は地震も多く、北から飛んでくる人工衛星(?)やら何やら・・スマホの緊急速報が忙しく鳴っていますが、常に危機管理をしつつ安心できる日常をつくっていきたいですね。

 

さて、2023年も折り返し地点!

今回は21冊目です!

 

実は2022年5月から約1年にわたって、とある大学のキャリア関連講座を受けていました。最後に「学び直し」に関する課題が出たのですが、なかなか考えがまとまらない・・

そんな煮詰まった状況に新たな視点を取り入れたい!と焦るようにして購入したこちらの本が、課題を進める私の手を加速させてくれました。

 

21_「キャリアをつくる独学力~プロフェッショナル人材として生き抜くための50のヒント」

 

なぜこの本を買ったのかといえば、当時受講していた講座に著者の高橋俊介先生も登壇され、立て板に水のごとくお話しされる姿が印象に残っており、「本書が出版されました~!」と紹介いただいたことを思い出したからです。

 

皆さん「キャリアショック」という言葉を聞いたことはありませんか?

その名の生みの親が高橋先生です。

もともとは国鉄で働いていましたが、その後コンサルティング会社の社長を経て、長年にわたり人事関連を専門として研究を重ね、講演活動や人材育成支援などを行っています。

 

本書のテーマとなる「学び」についてですが、近年、厚労省が、学び・学び直しに関する促進ガイドラインを打ち出し、「さぁ皆さん学習しなさいよ」と労働者の尻を叩いています。

職場における学び・学び直し促進ガイドライン|厚生労働省

 

常に学習意欲のある人にとったら、「何をいまさら・・」といった印象かと思いますが、DXの大波に荒らされている現代においては、業務プロセスや業務自体が変化していきますので、ますます新たな学び・学び直しが求められているのですね。

 

さらに「キャリア自律」を進めるうえでも、「学び」が重要であることは言わずもがな、高橋先生は学びの主体性=「独学力」が必要不可欠な条件だとして、本書では「独学力」と「仕事の自律」・「キャリアの自律」を結び付けて展開されています。

 

今回は、本書メインテーマの「独学力」の基本となる考え方と、私がこれまでの経験でつくづく大事だよなぁと実感している「専門性コンピタンシー」の2本立てでお送りします。

 

チャンネルはそのままで~

(なぜかテレビ番組風)

 

その1.学びのWHY

 

本書を開くとすぐに「独学」という文字が目に入り、「独学」といえば我流で学ぶことといったニュアンスが浮かびがちですが、本書では「学びの主体性」を独学と呼んでいます。

 

そして、「学びの主体性」は次の3要素から成ると述べられています。

(以下、本書P4を引用)

 

本書P4 図表0-1を参考に作成 独学=「学びの主体性」の3つの要素

 

①学びのWhy

まず「なぜ学ぶのか」という学びのドライバーとなる動機が自分自身の内面から湧き上がることが必要

 

②学びのWhat

次に「何を学ぶのか」という学びのテーマを自分で考える

 

③学びのHow

そして、「いかに学ぶか」という学び方について数ある選択肢から選ぶ

 

この①から③がそろってはじめて独学と言えるということですね。

そして仕事においても個人が「Why(なぜやるか)」「What(何をやるか)」「How(どのようにやるか)」を主体的に決めて取り組んでいけば、「仕事の自律性」も実現されます。

さらに、この「学びの主体性」と「仕事の自律性」がスパイラルアップしていくと、「キャリア自律」も達成できるという好循環になるわけですね。

 

この考え方はとてもわかりやすいものですが、私はこの中でもとりわけ「学びのWhy」を見つけることが最も困難で、最も重要であると考えています。

 

皆さんは自ら必要だと感じて何かを学習されていますか?

それとも、会社から勉強しろと言われ、仕方なく学んでいますか?

そもそも、自己学習なんてしていないでしょうか?

(推測するに、この記事をここまで読んでくださっている皆さんは勤勉な方ではないかと)

 

リクルートワークス研究所2018『どうすれば人は学ぶのか-「社会人の学び」を解析する-』によれば、過去1年間に仕事に関わる自己学習を行った人は雇用者全体の33.1%しかいませんでした。

では、特に学習を行っていなかった約70%の人はなぜ学習をしていないのか?といえば、「忙しい」「費用がかかる」「学習方法がわからない」などの選択肢を抑え、「あてはまるものがない」と回答した人が50%を超えたのです。

つまり、学ぶ人に学ぶ理由はあっても、学ばない人に学ばない理由などないということです。

 

この事実は私にとって衝撃でした・・

 

どんなに会社が学びの機会提供や環境整備、学習費用を支援したとしても、「学びのWhy」が個々人の内的モチベーションから湧き上がるものでなければ、単なる受験勉強の押し付けになってしまいますよね。

 

では、学ばない人に対してはどのようにアプローチしたらよいのでしょうか?

 

学ぶ理由がない人はそもそもキャリア自律ができていないのではないかと思います。

理想のキャリア実現に向けて走っている人は、何も言われなくとも自ら必要に応じて学んでいきます。

 

よって、会社の支援としては、まずは一人一人のキャリアに向き合い、学ぶ必要性をそれぞれが認識し、モチベーションを高める支援をしていく。そのうえで、何を学ぶのか、どのように学ぶのかについて情報提供していくというステップが有効だと感じます。

 

つまり、高橋先生の提唱するスパイラルアップ(学び自律・仕事自律の連鎖によるキャリア自律の達成)とは逆方向の考え方もあるのではないでしょうか。

 

自身の理想のキャリアを考えるうえで、自ら必要だと思う学習を行い、仕事にも前向きに取り組んでいく。その結果、エンゲージメントも向上する。

この方向性は本書でも登場する法政大の石山恒貴先生によって検証されています。

【キャリア自律が専門性コミットメントに媒介されてワークエンゲージメントを高めていく】(本書P203引用)

※専門性コミットメント:専門性にコミットするためには自らの能力やスキルの向上に努める必要がある=学ぶ主体性

 

「学ぶ」ことはあくまでもキャリア実現のための手段であり、まずは自身の人生と向き合うことが学ぶ主体性の第一歩ではないかと思っています。

 

(早速、高橋先生が読者に求める「自論」を展開してみました!)

 

 

その2.専門性コンピタンシーの強化

 

先ほど、石山先生の検証結果で「専門性コミットメント」という言葉が出てきましたが、専門性コミットメントにより高い成果を継続的かつ安定的に出すことのできる専門的知見および行動能力、思考能力を「専門性コンピタンシー」といいます。(本書P216引用)

そして、専門性コンピタンシーの高い人=プロフェッショナル人材となるわけですね。

 

私は予てから専門性を持つことの重要性を認識していました。

専門性を持つ人は立ち位置が定まり、「あの人に聞けばわかるだろう」といったように、周りから頼られる存在になります。

言い過ぎかもしれませんが、自分の専門性は仕事上で自分を自分たらしめるものになるのではないかと考えています。

 

さらに、自身の専門分野を深めていくだけでなく、周辺知識の拡大も重要です。

直面する問題の背景にある本質的課題を掘り下げるため、次の「学びのWhat」を考え、主体的に学びを広げていく。(本書P232引用)

 

まさに、T型人材ですね!

(TT兄弟ではないですよ?)

 

 

T型人材がさらに2つの専門領域を持つと、π型(パイ型)人材になります。

ここまでくるとかなり希少価値の高い人材です。

そのほか、H型人材、J型人材などいろいろと何型人材とありますが、自分がどのような人材を目指すのか考え、行動していきたいですね。

(ちなみに私の血液型はA型です。どうでもよいですね。)

 

本書の中でコーヒー職人がより極めるためにワインを学んだという話が印象的でしたが、私も人事分野の知識を深化させると同時に、周辺分野の「脳科学」「心理学」「感情」「言葉」などについても学んでいきたいと思っています。

 

ところで、

「私は事務手続きのプロさ!社内の手続きは一通りこなせるで!」

という方は、専門性コンピタンシーが高いといえるでしょうか?

 

高橋先生は「専門性」を次の3つの要素に分けられています。

(以下、本書P224~226を参考)

 

①実務的専門性

仕事の経験を通じて、手続きや制度運用、例外対応などの実務に詳しいこと。

既存の業務の運営は継続的にできるが、「なぜそうなのか?」と問題提起しても、「そういうものだ」としか答えられず、変革や創造は望めない。

 

②体系的専門性

学校などでの専門的教育や自身の勉強などで身に付けた体系的、理論的な専門性。

基本原則を理解しているが、これだけでは理屈倒れで終わる可能性がある。

 

③先端的専門性

当該分野での変革や創造の先端事例や最新の動向にアンテナを張って常に勉強し、その世界の先端を行く人たちとの交流などによって専門性を継続的に高めていくこと。

 

いかがでしょうか・・?

①実務的専門性に留まっていませんか?

 

自分がコミットしようとしている専門性について、実務・理論・先端すべてにおいて継続的に取り組んでいくことで、「プロフェッショナル人材」になるのだろうと思います。

 

 

本書では最後まで読み進めると、最終章にて、サブタイトルの「プロフェッショナル人材として生き抜くヒント」が本書の内容のまとめとして50個列挙されています。

それぞれ段階を踏んだ6つのステップに分かれているのですが、まず最初に挙げられているのが、やはり「まず自分が主体的に学んだテーマについて、自分の学びのドライブは何からきているのか?」を考えてみること。

 

皆さんも自身の「学びのWhy」を認識することから始めてみませんか?

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!!!

 

 

アディショナルタイム

 

台風の次の日の午後。

晴れてきたので、「さぁトマトたちを修復するか」と夢中になっていたら、

七分袖を着ていた私の腕が真っ赤に焼けてしまいました・・

 

あぁ~油断した~と思いながらも、

もう日焼け止め・日傘が欠かせない季節になったのだなぁと

初夏の日差しを感じるのでした^^