うぁー!もう2024年も、はや3ヶ月が経ってしまった・・・
絶賛、花粉飛散中ですね。
昨年末は歯の治療に2ヶ月以上かかり、その間は片方の歯で嚙み続け、やっと今年入って治った!と思ったら、新年早々に風邪を引いて、1ヶ月以上、咳が止まらず。
やっと体調が戻ってきた!と思ったら今度は花粉症との闘い。
いったい、いつになったら体調万全になれるのか・・
(おし~えて~おじいさん~♬ by アルプスの少女ハイジ)
先日、旦那から「この本は面白いから読んでみな」と渡された本がありまして、Kindle派の彼がわざわざ紙書籍を購入するのだから、相当の学びがあり、手元に置いておきたかったのだろうと想像しました。
受け取ったときは、事務職の私は読み手の対象として想定されていないだろうなと思われ、特にこの人事ブログに反映させる内容ではないと思っていました。
ところがどっこい、本の帯にはなぜか経営学者の楠木健先生によるコメントがあり、「おやおや?」と首を傾げ、読んでみて納得。
人事の私としても新たな気付きが多く、これは私の記憶にも留めておきたいと感じ、ブログの1ページを刻みました。
今回、私自身は絶対手に取らないであろう本から思いがけず学んだ、これからの理想的な組織の在り方・働き方をまとめていきたいと思います。
なぜ手に取らないかといえば、タイトルを見ていただければわかるでしょう。
23_「世界一流エンジニア思考法」
そうです!
本書は米マイクロソフトで働くシニアエンジニア、牛尾剛さんによって執筆された、エンジニア向けの著書なのです!
著者は、米マイクロソフトにいる世界一流エンジニア(本書で言えば技術イケメン)が、どんなマインドで仕事を進めているのか、どのようなチームで、何を目指しているのかなど、ご自身の経験や実在人物のエピソードを踏まえて、大変わかりやすくまとめられています。
人事職を読み手の対象とした書籍では、どうしても理論やデータをふんだんに使ったストーリーが多いですが、本書はそういった内容がほとんど出てこないのも私にとって新鮮でした。
本書で学んだ内容+人事の専門的内容を組み合わせ、より知識を深化させていきたいと思います。
その1.「サーバントリーダーシップ」とは?
突然ですが、みなさんの上司はどんなタイプですか?
細かく指示し、進捗状況の報告、確認を求めるタイプでしょうか?
それとも、ビジョンだけ示し、あとは基本みなさんにお任せするタイプでしょうか?
実は、前者が「コマンドアンドコントロール」、後者が「サーバントリーダーシップ」と呼ばれるマネジメントスタイルです。
(↑ちょっと可愛く作成できました!)
「コマンドアンドコントロール」:リーダーが部下に指示を出し、部下の状況を把握、確認し、管理していく。
「サーバントリーダーシップ」:リーダーはビジョンとKPIは示すが、実際にどのように動くかは、チームが主体的に考えて意思決定していく。
(本書P166引用)
コマンドアンドコントロール、マイクロマネジメント、あるいは支配型リーダーシップとも言われるスタイルは日本企業にも一般的な概念であり、みなさんも想像つきやすいかと思いますが、サーバントリーダーシップは少しなじみのない言葉かもしれません。
サーバントリーダーシップのサーバント(Servant)とは、「使用人」「召使い」といった意味で、組織に奉仕するリーダーということになります。
この概念は、マネジメントに関する研究者であるアメリカのロバート・グリーンリーフによって、1970年に提唱されました。
米マイクロソフトでは、各チーム・会社全体でこのサーバントリーダーシップスタイルが浸透しているそうです。
著者の上司(ダミアンさん)もそのお手本のような存在だそうですが、著者はサーバントリーダーシップでは、メンバーを大人扱いすると捉えています。
確かに、右も左もわからないような状態のときは「あれをやれ」「これをするな」と指示した方がスムーズかもしれませんが(=コマンドアンドコントロール)、ずっと子ども扱いでは、いつまでたっても自分で考え行動するマインドが生まれませんね。上司の言う通りに行動するだけでは、イノベーションも生まれにくいと思います。
上司は黙ってメンバーを信頼し、任せてみる。何かあったらフォローする。
このスタンスが良いのですね。
キャリア自律に関しても同じようなことが言われており、今後は会社が一律的に社員を管理していくのではなく、一人一人が自分で自分のキャリアを主体的に歩んでいくことが大切とされています。
つまり、現代では、社員はもっと自由に考え行動していくと同時に自分の言動に責任を持つ。会社や上司はビジョンだけ明確に示し、あとは各個人が歩きやすいようにサポートしていく。
このような関係性が求められているのではないかと感じました。
(↑これも可愛くできました♬あくまで私の勝手なイメージですのであしからず)
そろそろ「私もサーバントするぞ~!」と思い始める頃かと思いますので(?)
もう少し踏み込みたい方は、ぜひ以下のサイトでサーバントリーダーシップの10の属性を学んでみてください!具体的にどうしたらよいかヒントが得られると思います。
スピアーズによるサーバント・リーダーの属性 | NPO法人 日本サーバント・リーダーシップ協会
その2.自己組織チームの導入
サーバントリーダーシップが浸透すると、チームが自ら考えて意思決定する「自己組織チーム」が機能します。
自己組織チームになると、どんなメリットがあるでしょうか?
本書では「自己組織チーム」の特徴を3つ挙げています。
<自己組織チームの3つの特徴>
1.生産性が高い
2.チームのエンゲージメント(満足度)が高い
3.よりよいソリューションが選択されやすい
(本書P171引用)
基本的に、リーダーがいろいろと言えば言うほどチームは指示待ちになる。
何かを決定するのに時間がかかり、指示通りの仕事はつまらない。
一方、チーム内の裁量で決められればスピードが上がる!
自分たちで考えて主体的に仕事をした方が楽しくなる!
技術の最先端を一番理解している現場が様々な選択をした方が質が良い!
良いことづくしじゃないかっ!!
にもかかわらず、日本ではまだまだ上意下達な仕事の進め方が主流のような気がします。
これに対しては持論があり、ビジネス以前に、日本の学校教育の中で自然と身についてしまう習慣なのではないでしょうか?
先生の言う通りに行動する一方的なコミュニケーション。
部活動では強制的に先輩をリスペクトすることが求められ、コーチの指示通り練習する。
この状態が社会人になっても続いているのではないかと思います。
そこで私の目を引いたのが、2023年甲子園の優勝校、慶応義塾高等学校の指導方針です。
みなさんも記憶に新しいと思いますが、「髪型自由」「長時間練習なし」など、これまでの高校野球の常識を覆す方針で脚光を浴びましたね。
そんな慶応高校野球部を率いたのが森林貴彦監督。
最終目標は当然「日本一」だったのですが、その先に、「日本一になることで、高校野球を変え、今まで支えてきてくれた人に恩返しする」という目的をチームみんなで決めたそうです。
監督は、大きなビジョンを全員で共有し、
「部員たちに任せる」「任せたからには信じる」「信じて待つ」
ということを実現されました。
さらに、みんな野球が好きで入部しているので、好きなことなら言われなくても自ら練習する。うまくなりたいから自ら追及する。この考え方をベースに「エンジョイ・ベイスボール」を浸透させたのです。
本書においても「できる人たちにのびのびとパフォーマンスを発揮してほしかったら、何よりもチームメンバーが「仕事を楽しめる」環境をつくることだ。と記されており(本書P199引用)、上司は各メンバーが楽しめるようにサポートするそうです。
そして慶応高校は見事日本一。高校野球の在り方を見つめ直すきっかけをつくり、最終目的も達成されたように思います。
まさに森林監督がサーバントリーダーシップを発揮され、チームメンバーを大人扱いし、自己組織チームとして目的達成された格好の事例ではないかと考えています。
参考:
慶応高校野球部・森林監督、甲子園を優勝したからこそ言える「高校野球の半分は嫌い」の真意 | News&Analysis | ダイヤモンド・オンライン
今回は本書の第5章「生産性を高めるチームビルディング」の内容を中心にまとめてしまいましたが、本書のメインテーマである「思考法」に関しても印象的な言葉や考え方が多く、エンジニアに限らず誰が読んでも自分に刺さる一文があるはずです。
ぜひあなたの視点で世界一流を味わってみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今日は久しぶりに有給を取り、一人のんびり過ごしました。
初めて行く場所の散歩は楽しいですね!
たまたま立ち寄ったカフェで美味しいランチをいただきました~♬
みなさんもたまには息抜きしてくださいね(^^)/